ぼくの五体を

 膜が包んでいる

 膜は透明でだれにも見えない

 ただぼくと外界を隔てるだけ

 外でなにが起こっていようと

 外でなにが消えていこうとも

 だれかが触れようとしても

 だれかに触れようとしても

 ぼくは膜の内側で

 ひとり

 静かに無音でゆらめいているだけ

 きっとこの膜

 死ぬまで破れないんだろうな

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