第19話

憎しみ…負の感情は確かに抱いた


けれど…それは


「そう人間なら当たり前なんだ、だからこそ君は選ばれた。より人間らしい人間として」


それがクラネリアが七罪の魔女と名付けた理由なのだという



「さてさて、君も疲れているだろうけど魔力を抜く方法を考えないとね。ガス抜きを誤ると爆発しちゃうかもしれないし」



「うちの魔力をもとの水晶に戻すことはできないの?」


「それは厳しいだろうね。君の体に絡みついていて取り出しは不可だ」



「魔力を帯びた何かを他人に与えることはできる?」



「例えば?」


「…食べ物とかに含ませる…あるいは生み出して」


「なるほどそれはいい案ね」


七罪の魔女の配下がこの時点で作られることになった


七罪の魔女たちがそれぞれリンゴの木を植え魔力を与え続け成長を促進、それを人間に与える方法だった


だが、この時点で魔女が悪さをする要因になったのも否定できない。

勿論、年端も行かない少年少女たちは青春を楽しんでいてそんなことにも気づいていなかった



―――

「ソフィ=クラネリアが起こしたとされる爆発は、未来予知で回避できたんじゃないのか?」


「それは無理だね。当時の未来予知は予期せぬ事態まで予知できるほど優秀ではなかったの」


「魔女がいう言い伝えは大体あっていたのか?」


「うちの知る限り、魔女が悪さをして魔女をはく奪されたのは本当のことよ。その歴史を改変し全て魔女が悪いとしたエクソシストが唯一力を取り戻す方法が」

「魔女狩り」


「そう。彼らは私たちの魔石を狙っていたわね。では続きから」



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