第18話
そして再び贄にされる時が来た
元々村長は初めからそのつもりだったのだろう
檻に入れられ逃げ場はなかった
連れてこられた洞窟にあったのは大きな水晶だった
贄となったものの多くがこの場所で死んだ
肉体を失ったもの、形を残して命を失ったもの
そうしているうちにアンが先に連れていかれた
アンは泣き叫びすらしなかった
ただこう言った
―――許さない…と
隣で息絶えたアンを見てこう思った
ーーーあぁ何で僕らが死ななければいけないのだと
その時は世界すら呪った
その感情に左右されたかどうかは分からないが、大きな爆発とともに水晶が7つに割れてどこかに飛んで行った
あの爆発の中心にいたのに僕等は生きていた
他の村人は皆爆撃された後みたく消えていた
おそらく死んだのだろう
ほどなくして七罪として目覚めるのに時間はかからなかった。
「…僕等?」
「そう僕の肉体は消え、アンの肉体に僕が入っていた。この体はアンのものさ。僕視点での結論だけど。」
「君たちはばら撒いた水晶が均等に村人に渡り誰が七罪として目覚めるか不明だった。多分たまたま多く持っていた君に導かれてこうなったのだと思うのだけれど心当たりは?」
そう言われて、村人が全員死ぬ前に一人死んだことを言う
「おそらくそれだろうね。要因が不明だけど少なからず憎しみはあったのだと思う」
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