タグ「山月記」で検索したところ、この作品が上位にヒットしたので読んでみました。アチョーが自分なりの価値観を持っており、それが本人の生き方の軸にもなっていることがところどころで見られるので、非常に立体感のある作品として楽しむことができました。ありがとうございます。遠藤がアチョーを上手に引き立てている(互いが互いの良さを引き出していると言った方がいいのかもしれません)ので、より現実味を帯びた作品として読むことができます。まさしく現代版山月記と呼ぶのにふさわしいと思います。
アチョーが猫になってもずうずうしいのに笑ってしまいました。遠藤との関係も飼い主と飼い猫ではなく、対等な友人関係なのがいいなと思います。心がほっこりする短編です。