第341話シルビア、春香、エレーナに押しまくられる華音

学園文化祭準備も今日の段階で行うことは全て完了、文学研究会のメンバーは全て帰宅、華音が自分の部屋でくつろいでいると、シルビア、春香、エレーナのお姉さまたちが乱入して来た。


シルビア

「文学研究会の仕事で神経を使って疲れた」

春香

「華音は私たちの疲れを癒すべきだ」

エレーナ

「そこまで言えばわかるでしょ?」


華音は、また面倒な顔。

「だから何?僕も疲れている」

「手伝ってくれたのは助かったけれど」


シルビアの顔に怒りが浮かぶ。

「じゃあ何?恩義を感じておきながら何もないの?」

「あんな大年増にはサービスしておきながら」

春香も怒る。

「この前も、施術したんでしょ?」

「あの大年増二人、急に背筋がピン、胸もピンピンだもの」

エレーナは懇願調。

「ねえ、私も胸がこんなで重いの、何とかして」


華音は、「はぁ・・・」とため息。

「あのさ、圭子さんと明美さんは、それなりの年齢」

「自分たちは認めないけどさ」

「でも、シルビアと春香もエレーナは、まだ10代でしょ?」

「今からマッサージってさ、クセになるよ、それ」


そこまで華音が抵抗すると、お姉さま三人は顔を見合わせる。

シルビア

「文化祭で華音の秘密をばらそう」

春香

「そうやなあ、子供の頃の写真なら、いくらでもある」

「くりくり坊主のすっぽんぽんとか」

シルビア

「お稚児行列で転んで大泣きのとか」

エレーナ

「へえーーー!見たい!」


華音は、この時点で抵抗するのが面倒になった。

それに抵抗をしていると、いつまででも言い続けると思った。

「じゃあ、誰から?」


お姉さまたち三人は、じゃんけんをして順番を決めた。

春香、エレーナ、シルビアの順番だった。


さて、施術マッサージをしながら、華音は「おほめ言葉」を言うことにした。

下手に文句を言うと、数倍になって返って来る、それは避けなければならない。


まず春香には「脚がきれい、筋肉も柔らかい」。

しかし春香は、別に取る。

「胸は?何で言わないの?それはシルビアとエレーナに負けるよ、それ嫌み?」


エレーナには「立派な胸、しっかりしている」。

エレーナは、「当たり前でしょ、そういう家系だもの、それが垂れないようにしてほしいの、ほら、もっとしっかり!」


シルビアには「いつもありがとう、待たせたね」

シルビアは、自分がじゃんけんに負けておきながら、華音を責める。

「待ち疲れた、その分丁寧に、手抜きは厳禁」

「私が満足するまで、続けなさい」


そんなことを言うシルビアを見ながら、華音の施術を受けた春香とエレーナは、

完全満足モード。

春香

「ねえ、毎日でもいいね、華音に文句を言いながらマッサージさせるの」

エレーナ

「大賛成、あの指の使い方は最高、とろけちゃった」


華音が、そんな二人の言葉を聞いていると、すかさずシルビアの叱声。

「ほら!よそ見しない!このアホ!」


華音は、やはりお姉さまたちには、全く押しまくられになるようである。

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