第147話華音と一緒に寝る問題で、一悶着・・・

「今西圭子宿泊情報」につて、反応を示したのは、華音だけではなかった。

華音と一緒に柳生事務所の話を聞いていたシルビアと春香は、顔を見合わせた。


シルビア

「何かパソコンをいじっているなあと思ったけれど」

春香

「あやしい目的があるとか?」

シルビア

「うんうん、最初から、そうかも」

春香

「華音にまたベタベタするのかな」

シルビア

「大風呂にも潜入していたし」

春香

「華音の手を自分の胸にペッタンさせてた」

シルビア

「気に入らん、ちょっと」

春香

「アフロディーテの説明で、愛より、性の方が大きい声だった」


そんなシルビアと春香の会話に、華音は、ポカンとしているけれど、柳生清と柳生隆は、クスクス笑うだけ。

柳生清

「柳生事務所にも、その面に秀でた、くノ一がいるよ」

柳生隆

「いいよ、圭子さんなら、安心できる、大人だ」


シルビアと春香は、そんな柳生事務所の二人にムッとなる。

シルビア

「あの!また子ども扱い?」

春香

「私たちも成長しているんです!」


しかし、柳生清も柳生隆も笑うだけで、シルビアと春香の文句には付き合わない。

柳生清が、「じゃあ、工事の手配もあるし、警備の準備もあるので」と言い切り、すっと洋館から出ていってしまった。


華音は、「ほー・・・さすが忍者の末裔、仕事が早い」と感心して、見送るけれど、シルビアと春香は、おさまらない。


シルビア

「華音!今日は洋館で寝ないこと、私たちと一緒」

春香

「圭子さんの、エジキにはさせない」


二人の目が怖いけれど、華音は抵抗する。

「あのさ、意味がわからないって」

「せっかく僕の部屋から本が消えたんだよ」

「たまには一人で眠りたいもの」


するとシルビアが怒る。

「何を言っているの?私たちと一緒が嫌なの?」

春香も華音を責める。

「華音を抱いて寝ると、本当に安眠できるの」

「温かいしさ、可愛いしさ、その楽しみを拒絶するってこと?」


華音は困って立花管理人の姿を探すけれど、いつの間にか、その姿はない。


華音は、まだ抵抗を見せる。

「一階には、貴重な本があるから、洋館で寝る」

「やはり、洋館を留守にするわけにはいかない」

華音としては、ここは「正論」を通そうと思った。

そして、「正論」を通せば、シルビアと春香も、素直に自分たちの部屋で眠ると思った。


・・・しかし、甘かった。

シルビア

「華音と寝る、華音のベッドで」

春香

「夜通し、お説教してあげる」


さて、「一緒に寝る問題」でもめていた三人であったけれど、その様相が変化することになった。

噂の今西圭子が、ニンマリと三人の前に、姿を現したのである。

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