第73話 マジ卍
「お母さん、こめへん書くの遅いね」
「てへんやのぎへんより画数あるからね」
「……ヤバっ、コメント返信だよ。マジ?」
全くボケてないデバネズミに呆れる娘。
「女の子なんだから、ヤバイ、マジはダメです」
自分の事は棚にあげて、言葉遣いのお説教。
家で言ってると、仕事場でも出ちゃうよ!
目上の人に失礼でしょ、ガミガミ。消える娘。
確かに返信書くの遅いデバネズミ。
『9月4日、暇なら映画行かない?』
妹からメールが来た。おっさんのラブ?
妹が観たいという映画をチェック。
パートのシフトを確認。仕事は午後5時から。
『その日は4時までなら大丈夫です』返信。
3日後、また妹からメールが来る。映画の
時間調べてくれたんだ。ランチの場所も?
ルンルン。ランチが楽しみデバネズミ。
『メールの返信ないけど寝込んでる?』
3日の間に、妹からメールあったかしら?
来てないけど。さては妹、間違えたかな?
『メール来てないよ!9月4日の何時から?』
噛み合わないけど確認メール。
『えっ、意味わからん。メール届いてるよね!
映画の誘いの日、知ってるじゃん!(怒)』
――あっ、「おっさんのラブ」確認するとき、
下書きにしたまま、返信してないんだ。
ひとつの事が気になると、本来の目的が
何処かへ飛んでしまう幸年期。
「マジ?ヤバイ!てかマジ卍。やっちまった!」
死語になりかけの卍も叫ぶデバネズミ。
娘がいなくて良かったです。笑
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