第169話
雑貨屋の近くでアクセサリーショップを発見!
店内に入ろうと近寄ったら、ハンドくんたちに強引に止められた。
仕方がないから店の前を通り過ぎる。
その時に窓から見えた店員が『鑑定』で『罪名:強盗』となってた。
・・・盗んだアクセサリーを販売してる店なの?
『全品ではありません』
『分解・加工もしています』
・・・私のブレスレットって。
『垂涎の的ですね』
『腕を切って盗まれますね』
『もちろん。そんなマネさせませんけど』
買う人がいるから売る人もいるんだよね。
・・・アレ?
私の『羽衣』ってバレたらヤバい?
ちなみに今日は曇天だからアイテムボックスの中だ。
『抜かりなく』
『情報が漏えいする前に全員『檻の中』です』
『昨夜のうちに『鑑定石』で全員の犯罪が確定して、明け方には『犯罪奴隷』として奴隷商人に売り渡されて『別の町』に向かいました』
『奴隷を売買する『奴隷市場』はこの町にはないので』
犯罪仲間に連絡を取ったり、奴隷先で喋ったりしない?
『奴隷には『隷属の首輪』と呼ばれる首輪がはめられています』
『何らかの理由で主人が変わった場合、新しい主人に情報を流さないためです』
『『犯罪奴隷』の場合、奴隷商人に引き渡される時に『日常生活に必要な情報』以外すべてが消去されます』
・・・親兄弟の記憶も?
『もちろんです』
『犯罪を犯した『バツ』なのですから』
でも『青髪の女』以外は年端もいかない『子供』ばっかりだったじゃん。
『高値で売れるようですよ・・・『性的』な方面で特に』
『男でも女でも関係ないようです』
『小児性愛の主人の場合、『恋愛対象範囲外』の年齢になったら、買った値段以上で奴隷商人に売ります』
『『性技』を覚えた奴隷は高く売れますから』
詳しいねー。
『はい。ちゃんと調べましたから』
下調べは大切です。
ハンドくんに導かれて、露天商たちを管理してる事務所に辿り着いた。
「すみませーん」
「はいよ」
事務所に入ると恰幅の良い男性がカウンターに出てきた。
果物屋が代金を受け取らなかった話をしたら「そうか!オマエさんか!」と豪快に笑われた。
どうやら期間内で店舗をたたむ場合、申し出れば利用日数を差し引いた分が返金される仕組みらしい。
その時の理由が「『銀板』相手にヤバいことをした」だったそうだ。
「アイツ、何したんだ?」といわれたから「倍以上の値段を吹っかけられた」と正直に言ったら大慌て。
ここでも『
とりあえず代金は『迷惑料』ということで受け取りを拒否された。
置いていった果物も返さなくていいそうだ。
・・・それにはハンドくんが大喜びした。
一部は『ジャム』化しちゃったもんね。
『使った量はわずかなので別に返品してもバレません』
確かに『木箱』で置いて行ったもんね〜。
『たとえ文句を言われても『預かり賃』だと言い張れば問題ありません』
窓の外を見ながらそんな
・・・私、放置?
もしかして存在を忘れられてる?
ここにいても意味が無さそうだからひと言声をかけてから出てきた。
私の存在を思い出した人に何度も謝罪されて、泊まってる宿の名前を聞かれたから教えておいた。
別に私は『悪いこと』してないから隠す必要ないもんね。
隠しても「銀板が泊まってる宿を探してる」と言えばすぐにバレるでしょ?
他の町や村にある『管理事務所』に通信で『露店許可の禁止』を通達していた。
その上で『確保』の指示も出している。
・・・あの果物屋、見つかったらタダでは済まなそうだ。
宿屋を教えたのは『果物屋がどうなったか』って野次馬根性が顔を出したから。
教えてくれなくても、ハンドくんが調べてくれるけどね。
管理事務所を出たら目の前では『異様な光景』が展開中だった。
前の道を男も女もイヤそうな表情で『同じ方向』へゾロゾロと歩いていく。
「おい!早く行かないと奴隷の『公開
「また『ジョルト』の奴か」
「今度の奴隷は『3匹』だとよ」
男たちの声音には『不快感』が
そんな男たちの一人がさくらに気付いた。
「おい!そこの若造!」
「オレか?」
「そう。お前だ!」
「お前も早く来ねえと『ジョルト』のリンチに巻き込まれるぞ!」
「何だよ。その『ジョルト』って」
「何だお前。『旅人』か?」
「ああ。昨日の昼に着いたばかりだ」
「じゃあ『運が悪かった』な」
彼らの話を要約すると『ジョルト』とは『銀板所持者』らしい。
そしてこの大陸では『銅板所有者以下は銀板・金板所持者に従わなくてはならない』そうだ。
此処は『始まりの地』と呼ばれる僻地のため、
それをいい事にジョルトは『やりたい放題』しているようだ。
そして『公開
・・・誰がそんなモン見たいんだよ!
「『権力』を誇示したいんだよ」
迷惑極まりない。
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