155-2.スイートポテトフィナンシェ①
*・*・*
式典まで、あと五日となった。
式典にご出席されるお貴族様方や……国王陛下に召し上がっていただくサンドイッチは二日前に仕込むので、今日はまだ自由日。
午前中はマナーレッスンの特訓。
レクター先生に筋肉痛の治癒魔法を受けるのも、だいぶ体が馴染んできたので範囲は減ったため。
午後の仕事、おやつ作りにはスムーズに参加出来るようになった。
さてさて、今日は何を作ろうか。
「うーん……パン、ケーキ、お菓子……」
『でっふでふぅうう!!』
「さつまいもの旬だし……スイートポテト作っちゃう?」
『しゅいーとぽてとでふか!?』
「うん、しっとり系の作っちゃお!!」
一応貯蔵庫に行けば、さつまいもことカライモが保存してあったので。レイ君とエイマーさんも呼んで一緒に運んで。
ただ、運んでいる最中に、普通のスイートポテトだけじゃなくていいことを思いついた。
『どーちたんでふか?』
「ロティ……普通のスイートポテトじゃないの作ろう!!」
『でふ?』
「エイマーさん達のフィナンシェ生地を合わせれば!!」
『でふううううううう!!』
スイートポテトのタルトケーキとかが日本のケーキ屋さんであるくらいだし、きっと合うはず!!
なので、エイマーさんにはフィナンシェの生地を作ってもらい、その間に私やシェトラスさん達でスイートポテトの部分を作ることに。
「まずは、カライモの皮を全部剥きます!!」
途中、アク抜きのためにシェトラスさんにさつまいものカットをお願いする。サイコロ状に切って、少し水にさらしておくのだ。
「ある程度水が濁ってきたら……ザルに上げて。この前、コロンで振り分けた時に出てきた……ロティの新しい
『「おお?!」』
「ロティ?」
『にゅううううう!!
そして調理台の上に現れたのは。
日本の家電だとお馴染みだった、ちょっと大型のオーブンレンジだった!
当然、これまでのロティの変身で見慣れてきてたシェトラスさん達でも、その黒光りな箱には興味津々!
『な、なんでやんすか、この箱!? ロティの
シェトラスさんよりも先に、レイ君が質問してきたのだ。
「大雑把に言えば、
『俺っちと同じ属性??』
「あ、そうなんだ? けど、魔法をかけるわけじゃないし。動かしているのはロティだから大丈夫よ?」
試運転は、ホットミルクだったとは言えないが。
とりあえず、大皿に水を切ったさつまいもを入れてラップをふんわりとかけて。
時間とか温度はロティがわかっているので、蓋を開けて皿をセッティングして。
ただし、時間がちょっとかかるので
一瞬で、ほかほかの焼き芋の中身が出来上がったのだった。
「『「おお!?」』」
「ロティ? 次はフードプロセッサーね?」
『でふぅ!』
の前に、せっかくなのでさつまいもを味見したのだった。ねっとり系で、安納芋並みに甘い!
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