131-4.豆乳プリンアラモード(マックス《悠花》視点)
*・*・*(マックス《
かぼちゃならぬ、ペポロンと例の豆乳を使ったプ・リ・ン!!
見た目はほとんどかぼちゃプリンなのに、材料が材料よん!!
んでもって、我がマブダチであるチーちゃんが主体で作ったんだから、絶対に美味しくないわけがないわん!!
しかも、明日のフィルド達への練習も兼ねて。おやつにはプリンアラモードにしてくれたのよー?
これがハズレなわけないじゃない?
チーちゃんとロティちゃんに見守られながら。あたしやカイル達はふるふるぼプリンをひとすくい。
口に運べば、もう人生が薔薇色に染まっていく!!?
「すっご……!? 以前のプリンももちろん美味しいけど、これはペポロンとあの豆乳のお陰で濃厚だね!? すっごく美味しい!!」
「……ああ。これも美味い」
「チーちゃんサイコー!!」
「ふふ、ありがとうございます」
豆乳のお陰で、ペポロンの味が濃厚。舌触りの蕩けるような感じも快感!!
周りは控えめな甘さのホイップや果物!!
あと、少しビターなチョコの葉っぱもやっば!!
チョコ欲しいな〜って思ったのに、ベストな采配だわ!! さすがはチーちゃん!!
そして、なんだけど!?
「「カ〜〜イ〜〜ルぅうううううう!?」」
レクターと同時に言うくらい、カイルの完食スピードが早かった。
ついでと言わんばかりに、チーちゃんにお代わりをリクエストしてたしぃいいい!?
「……ダメか」
「「ダメに決まってる/だろ!?」」
「……食事より軽いではないか」
「君の場合、おかわり三杯くらいするでしょ!?」
「断固禁止!?」
いくら材料はたっぷりあっても糖分摂取量は女の敵よ!?
いや……今のあたしは男だし、カイルも元々男だけど。
いくら、あたしよりは減ってたって。相変わらず鍛錬しているとは言ってても!!
チーちゃんの美味しいご飯も食べまくってんだから、ダメよダメ!!
だから!! おろおろしているチーちゃんの肩をあたしは片手でしっかり掴んだ。
「ゆ、
「ダメよ、チーちゃん? 好きな相手だからって甘やかしちゃ?」
「こ、声大きい!!?」
「レクターが説教してるから聞こえないわよん!! とりあえず、食事は一回。おやつはダメ。いーい?」
「け、けど。雇い主さん……だし」
「雇い主だからって、使用人が口答えしていいんだから!!」
むしろ、この屋敷なら日常茶飯事よん??
それを伝えれば、ぽんっとチーちゃんも手を叩いたのだった。
「エスメラルダさんとかも、ちゃんと自分の意見言ってた」
「でしょ? だからいーのよん? あいつがいくらカロリー消化とかのために鍛錬してるからって、あたしよりは減ったんだから」
「……それで、悠花さんも最近ギルドに行ったりしてるの??」
「どっちにしても。あたしのユニーク称号があるから、カロリー云々より食べなくちゃいけないのよん」
「? じゃあ、おかわりは?」
「する!!」
「マックス!!」
カイルが割り込んできたけど、レクターもあたしのユニーク称号のことはよく理解してもらってるから、これには苦笑いしかされず。
カイルはレクターに引きずられてながら、執務室に戻されたわねーん?
(しかし、もう半月。チーちゃんがもし、王女としての生活を選択したとしたら)
この半同居生活の賑やかさもなくなり、以前のようになってしまうかもしれない。
けど、チーちゃんは。昨日のリトの幽霊と出会ったことで、さらにこの世界での使命を強く持ったから。
あの親馬鹿陛下には望まれていても、パン職人としてこの屋敷で生活する可能性の方が高いわ。
あと、カイルとは仮の婚約者のままだし。
フィルド達がどう決断を下すかはわかんないけど……。成人の儀が終われば、これまでの記憶や二人にある隔たりを無くすかもね?
きっと、そうであって欲しい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます