85-2.ステータスを大勢で確認
*・*・*
そして、寝る前に。
カイルキア様や
カイルキア様の執務室にお邪魔させていただく事になりました。
「わざわざありがとうございます」
『でふぅ』
「いや、気にするな。それよりも、何か報告があるのか?」
「は、はい。ありがとうございます!」
ただ一点。
悠花さんもだけど、カイルキア様の着崩したシャツ姿が目の毒過ぎました!
なんで素敵胸板がソファの向かい側に座ってるだけなのに、目に飛び込んでくるのだろう。実にけしからん光景です!
と言うのは、ロティに
『んん〜〜ぅ、ステータスぅ、
◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯
【
《所有者》チャロナ=マンシェリー(16)
《レベル》31(次までは、残り3020250PT)
《ナビレベル》3(次までは、残り525PT》
[スタミナ]満タン(200/200)
《
・無限∞収納棚
・ナビ
→ホイッパー三種
→ミキサー機能(ジューサー他)
→トースター
→オーブンに発酵機能・奥行き拡張
→
→揚げ物フライヤー
→フードプロセッサー
→餅つき機New
・
・タイマーセット同時機能(レベル15)
・複合(レベル10)
★
《特典》
・レシピ集データノート
【レシピ】
〈バターロール〉〈コカトリスの卵サラダ〉〈いちごジャム〉〈カッテージチーズ〉〈山形食パン〉〈ラタトゥイユ〉〈チョココロネ〉〈コーンマヨパン〉〈コーンパン〉…………
………………
…………
〈いちご大福〉〈善哉〉
・
◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯●◯
出来た紙を、直接カイルキア様にお渡しするのではなく、机の上に置いて全員で覗き込んだんですが。
「……ロティのレベルが明日には上がるのか」
「そうだね。結構上がりにくかったのに、もうここまで来たんだ?」
「餅とか食ったら、一発じゃね?」
『でふ』
「どう言う事だ?」
「天の声の好みかもしんねーが、今回のもPTがわんさか入ったんだろ? チーちゃん?」
「悠花さんはわかってたんだ……」
「神違いとは言え、ウル様も気にいるくらいだ。それに、この世界で餅を食用可能にしたのは……【枯渇の悪食】以前ならともかく、今出来たのはチーちゃんの功績だぜ?」
「え、そこまで……?」
いや、よくよく考えてみても。
ウルクル様も、もち米を認識はしててもお餅を作る概念は特に持っていなかった。
って事は、だ。
「甘くみちゃだめだぜ、チーちゃん。俺達の生前の世界じゃ当たり前だったことが、この世界じゃ革命的な代物ばっかだ。餅も今回はうまく出来たからって、ほかにすぐに広めていいものか」
「「…………たしかに」」
『でふ?』
「このお屋敷とか、親しい人達の前だけにとどめた方がいいって事?」
「今んとこはな。つーか、明日カイザーのじい様やシュラにもいちご大福渡すつもりでいただろ?」
「う、鋭い」
実は、少し残してあったのだが。収納棚に入れておけば保存の心配もいらないので、今日お出ししたのをふたつだけ残しておいたわけで。
せっかくのお餅、出来ることならおふたりにも召し上がって欲しかったから。
「……別に、シュライゼンらに渡すのは構わないが。餅は画期的なものだった。国外に広めるのは、ふたりの判断を仰った方がいい」
「は、はい」
「あと、チャロナちゃんの事だから。シュラ様のお父君にもお土産を考えてたり?」
「……皆さん、何でおわかりになっちゃうんですか」
顔色どころか、考え事まで先読みされてしまっている。
そう、あれ以降。私に使命をお願いされたシュライゼン様のお父様にもお渡し出来たらなと思って。
いちご大福は固くなりやすいけど。シュライゼン様の転移があれば、お持ち帰りには問題ないからと思って。
「チャロナの場合、顔に出やすいからな?」
「ねー?」
「チーちゃん諦めろ」
「うう……」
とりあえず、いちご大福はシュライゼン様達にも渡していい事になり。
少し話題が逸れてた、PTやステータスについて話し合うことに。
「……このコロンと言うのは、以前言っていた……
「はい。自動でレベルアップせずに、私が振り分けると出来るんです」
「ふむふむ。どれも均等に……しつつ、一番使うのをレベルアップさせてる感じかな?」
「今のところは」
最初の頃はともかく、それ以降
ロティの場合、全部のPTが加算されているかと言えば、そんな感じでもなく。
まだまだ謎の多い、『
「んで。今、チーちゃんが餅食ったらすぐレベルアップするんだろ?」
「あ、そうだった!」
「「「ん??」」」
『でふ?』
「実は……昨日報告し忘れてたんですが。食事で得られるPTが、偶然かわかりませんが加算されました」
「いつもじゃねーの?」
「ううん。同じ料理を食べても、最初以外はあんまり加算されてないの」
だから、何でだろうと思ったんだけど。
今日も実は、善哉のおかわりでPTが加算されたのだった。
「うーん。チャロナちゃんやマックスが思ってる、『天の声』って言うのが神からの神託と変わらないなら……それこそ、神自身のお好み?なのかな?」
「その可能性は捨てきれないな。まず、
「……それなら、いいんですけど」
最初の機械的な文言を思えば、ちょっとずつ人間らしさのようなものは出て来たが。
ロティのレベルが上がっても、きっと
これは、あのアナウンスのような声を直接聞いたからと言う直感でしかないが。
「んで、どーする? チーちゃん、まだいちご大福あるんだろ? 今ここでロティちゃんのレベル上げるか?」
「……その方がいいんでしょうか、カイル様?」
「そうだな。どのみち報告するのであれば、重複してしまう。可能であれば、以前見てなかったからな……。見せてくれないか?」
「はい」
そう言えば、ロティのレベルアップも。以前は悠花さんの前だけだったし、その前は私が療養してた時。その次は、悠花さんとエイマーさんのパーティーの時にいつのまにか上がってたし。
だから、少し大勢の前では初めてだけど……求められればやろう。
寝る前だけど、歯くらい後で磨き直せばいいことだから。
なので、収納棚からいちご大福を取り出して、ロティがレベルアップしやすいように私達だけ応接スペースの前に立った。
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