【幕間】オニオングラタン風スープのレシピ
★・☆・★
軽やかな音楽が暗闇に響き渡り、ある一点に向かってスポットライトが当たる。
そこには、作者こと櫛田が頭の部分にシルクハットを乗せている。
『……オニオングラタンスープ。それは、レストランや喫茶店で時々見かけるメニュー。元はフランスのオニオンスープの定番メニューが和製英語などでそう呼ばれたとも言う』
ステッキが現れ、ポンっと音が立つとコトコトじっくり煮込まれたと思われるグラタンスープの登場。
中身は、当然今回のメインとなるグラタン風スープ。
「……………………なーに、カッコつけてんのよ」
決まった!と思ったら、背後にマックスの登場。
当然のようにつまみ上げられて、ハットが落ちてステッキも力を失ったかのようにカランと音を立てて倒れる。
櫛田、いやーんと言いながらもマックスの顔までつまみ上げられる。
『いやいやいや。君とチャロナが来ないと思って、一人だけでも頑張ろうと思ったのだよ? ほかのキャラと遊ぼうにも、今色々と忙しいって聞いたし』
「誰のせいよ?」
『わっちですん( ´・ω・`)』
「はああああああ〜〜〜〜なんか嫌な予感したから来てみたら、あんたの独壇場で面白おかしな事にされるとこだったわ。今日はあれね? あの美味しいスープね」
『イエッス、家庭でガスバーナーはほとんどないだろうからチーズは溶かして食べるタイプだよーん』
倒れてたステッキが動き出して、手を叩くようにタップを踏む。
ステータス画面が現れ、マックスはつまんでた櫛田を手のひらに乗せた。
『熱々とろとろパンの耳でグラタン風スープ』
<材料>
パンの耳
玉ねぎ
砂糖
コンソメ
水
チーズ
塩胡椒
『チーズは溶けるチーズがオススメ。パルメザンだと、少し溶けにくいのでオーブンで焼くときには使ってください』
「普通のオニオングラタンスープはそっちよねぇ?」
『あれは、焼く時には溶けやすい。櫛田のバイトでの経験を言わせてもらえばだが』
<作り方>
①玉ねぎを薄くスライスする
②フライパンか鍋に砂糖を入れて、しんなりするまで炒める
→作中にあったように、砂糖を入れると20分くらいで飴色になりやすい
③そこにパンの耳を、四人前なら8本をちぎって入れる
→3分割くらいでちょうどいい
④四人前なので、600mlの水を入れてコンソメもキューブなら二個入れる
⑤コンソメが溶けて、パンがふやけるまで煮込む
『とろとろ過ぎてもいいならしっかり煮込む。ただ、注意点が』
「何よ?」
『パンがスープを吸い過ぎてお粥状態になる……櫛田も1回目はやらかしたですん』
「あー、元は小麦粉だものね?」
『なので、パンは多過ぎてもふやかし過ぎてもダメなのがスープのコツ!』
⑥ふやけたら、チーズをたっぷり入れて塩胡椒で味を整える
『作中は、この部分をガスバーナーでチーズを溶かす用法でやりましたん。レストランで紹介があったのだと、たまにあったので参考までに』
「溶けたのもいいけど、焦げたチーズも最高よね!」
『君結局何杯おかわりしたの?』
「5杯! カイルもそんぐらい行ってたわ。その度にチーちゃんをドキドキさせちゃって。いつくっつくの?」
『さあ、それは神のみぞ知る……だと、フィルド達の領分になっちゃうけど。まだまだ先。この連載、一年以上は続けたいから!』
「出来んの?」
『やるっきゃない!』
スポットライトが当たり、櫛田はやる気に満ち溢れていた。
「舞台は夏だけど、今の春先に嬉しいスープよん。お代わりいくらでもしたいわ〜。スープもチーズもとろけているもの」
『(くるっと)特に櫛田がチーズ好きなので取り入れた。三日にいっぺんは、朝にチーズリゾット作るくらい』
「それも米が出たらやれば?」
『やる!』
スポットライトと同時に周囲の明かりも消えていく。
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