【幕間】ウィンナーロールのレシピ








 ★・☆・★







 真っ白い空間に、マックスとレイが立っている。


 前回とはだいぶ違い、登場はやや大人しめ。



「チーちゃん達のお陰で、めでたく結ばれたあたしよ。この世界でも20歳なんだし、いい加減落ち着きを見せたいと思ったからよ?」


『マスター……誰に言ってるでやんすか?』


「この作品を読んでる全国の皆様によ! あんたも見られてるわよ!」


『うひゃ〜〜〜〜!』



 パンパンと手を叩くと横にステータス画面のような板が浮かび上がる。



「今回は、子供なら特に大好きなウィンナーロールよん。けど、作中であたしも言ったように。大人になるとあんまり食べたくなくなるのよね〜」


『そうなんでやんすか?』


「毎回食べさせられたら……飽きるわ」


『贅沢でやんすよ』


「今はそう思うけど、チーちゃんのは別格よん」


『でやんすね』









『パリっとジューシーウィンナーロール』





 <材料>


《生地》

 強力粉

 水

 バター

 砂糖

 塩

 ドライイースト



 ケチャップ

 マヨネーズ

 パセリ

 ソーセージ



《別途必要》

 打ち粉

 ドリュール






《生地の作り方》




「これに関しちゃ、繰り返し過ぎるから今回の説明はパスだそうよ」


『どこを参考に?』


「卵抜きのバターロールだと思えばいいそうよん。ただ、バターは後入れの方がいいらしいわ」


『せ、説明プリーズぅ』


「んもう。ホームベーカリーじゃないけど、ロティちゃんのなら大体全部入れて混ぜてもらえるだけよん。あんた、出会ったばっかだからってあの子好きならよく見ときなさい」


『…………あう』


『マックスの言うように、ホームベーカリーならバターも気にせずに全部投入して構いませんが。油分は後に入れるとしっとりまとまるんですよね』


「あら、作者。よく出るわねぇ?」


『専門用語とかだと、君達に話させても限界あるしね? とは言っても、私のメインは成形だけど』


「充分よ」





《生地の分割・成形》

 ①小さめ(34-36g)にスケッパーで分割したら、指くらいの棒状にまとめる



 ②ベンチタイムを置くのもよし、冷蔵で少し寝かせてから使うもよし



 ③伸ばし方は、コロネ参照




『はい、作者です。コロネと同様に紐状にしますが。これは一朝一夕で出来る人は少ないと思っています。作者も仕事で未だに苦戦してるくらいですん』


「勤続一年近くでも?」


『ええ。ほかのロールも同様に少し成長しただけ。一度に伸ばさずに間を置いて次に取り掛かってのローテーション。縮こまらないようにするのは難しい。そして、巻いてくのも』


『俺っちも無理でしたぜ』


『巻くのは割とすぐ出来るけど』






 ④ソーセージを手に持ち、コロネ型のように少し斜めにしながら上へ巻いていく。最後は、先端を作るのではなく層にかませる




 ⑤巻き終わりを下にして、天板に乗せてオーブンの中で二次発酵






《仕上げ・焼き》



 ⑥生地の表面にドリュールを刷毛で塗る



 ⑦ケチャップとマヨネーズを、まっすぐ線を引くように乗せる。その後にでも、焼き上げてからでもいいのでパセリを忘れずに



 ⑧180℃で予熱したオーブンの中で10-15分程焼いて完成





『腸詰屋に匹敵するくらいの美味しいウィンナーとなら相性抜群でしょう! ホームベーカリーで生地を作ればいいだけなので皆さんも是非ぜひチャレンジを!』


「これあたし達が出る必要あった? あんたのほぼ独壇場だったじゃないの?」


『まあ、君も少し理解してくれたから。一人じゃ寂しい』


『「本音」』


『それではそれでは、この後はキャラクター紹介を出すのでお楽しみに』


「まったね〜?」



 三人の周りがだんだん暗くなっていく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る