裏側の者のエピローグ
「うあああっ!」
パコイサスで倒れていた筈のガンデスが起き上がる。
「熱っうう! あいつらめちゃくちゃしやがる」
立ち上がったガンデスはみるみる内に別人へと姿を変える。
見た目は勿論、背丈や声、仕草、喋り方まで全てが別人となっていた。
いや、この姿こそが男の本来の姿だったのだろう。
突如、男の足元から電子音が鳴る。
男は音源を拾い上げると画面を一度タップした後自身の耳に当てる。
――!
「っ! いきなりうるせえな……あ? 大丈夫だよ、こうして今繋がってるじゃねえか」
――! ――!
「は? 科学と魔法のハイブリッド? ああそう、よくわからんけど」
――!
「はいはい、わかってるって! てかしょうがないだろ? 元々こっちの世界は俺の管轄じゃ……」
――!
「あー! すまん、すまん! でもどっちみちもうアルビオンは駄目だな、エデンも消滅したみたいだし?」
男はエデンがあった方向を向いて言う。
――!
「ああ、了解。一回戻るわ」
男は再び画面をタップした後にその物体をポケットに入れる。
「うるせえ女」
同時に男の背後に扉が現れる。
男はそのまま扉に進む。
「俺の能力の一部をくれてやったんだ、精々暴れてくれよ? ベル」
不敵に笑う男は、扉を潜るとそのまま扉ごと消え去る。
リリーがエデン諸共消えたのと同じく消えた。
パコイサスから生きている者が居なくなった。
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