第74話 青い空の意味

「お兄ちゃん、お待たせ」

「もう、出来たの?」

「うん、私の時代は、みんなバイリンガルだよ」


かすみの時代は、水だけの惑星。

人口も少ないが、国としての別れはある。


でも、語学堪能ではないと、生きていけないのか・・・


「見せてもらっていい?」

「もちろんだよ、お兄ちゃん」


かすみに、みせてもらった。


テーマの青い空(Blue Sky)は、変わらない。

題名の、同じのようだ。

読ませてもらうが・・・


えっ、これは・・・まさか・・・


「かすみ、これは?」

「その通りだよ、お兄ちゃん」

かすみは、真剣な表情になる。


「このまま時代が進めばどうなるか、私の時代の歴史を話にしたの」

「なら、青い空は・・・」

「うん、私の時代では、もう見る事の出来ない物・・・それが、青い空」

「青い空?」

かすみは続けた。


「知っておいてもらいたい。決してフィクションでないことを・・・

本来は未来は変えては行けない。

でも、あんな未来なら・・・」

「かすみ・・・」

かすみは、手を差し出す。


「私の時代は、もう変える事が出来ない。それは言ったよね」

「うん」

「でも、お兄ちゃんの未来は変えて欲しい。お願いね、パートナーさん」

「ああ」


かすみの手を握る。

いつになく、力強い。


「これからだよ、お兄ちゃん」

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