第32話
昨日のカラオケから一夜明けて。今日は土曜日ゲームの調整とメンテナンスとやらが終わったらしいので。早速ログインをしていた。
修正について調べればかなり大きな調整が入ったとのこと。
・ウォレス時間の22~9時はリアルと同じ時間の進み
・リアルでの一時間はウォレスでは基本的に4時間
・例外として12時~13時と17時~18時のみは6時間。更に9時~10時は5時間
つまりは表にするとこんな感じだろうか。どこか間違ってたら随時修正しよう
リアル ウォレス
9時~10時 9時~14時
10時~11時 14時~18時
11時~12時 18時~22時
12時~13時 22時~6時(1日経過)
13時~14時 6時~10時
14時~15時 10時~14時
15時~16時 14時~18時
16時~17時 18時~22時
17時~18時 22時~6時(二日経過)
18時~19時 6時~10時
19時~20時 10時~14時
20時~21時 14時~18時
21時~22時 18時~22時
22時~9時 22時~9時(3日経過)
昼と夕飯時に合わせたって感じだ。ウォレスが夜の間は自分たちのリアルでの食事をしろという運営が暗に示唆したと見える。私的に夜がその時間に移ったのは好都合だ。日数経過が半分に減ったのがどうなるかも面白い所。
まあ、ぶっちゃけ体感なのだから気に留めるのは難しいと言えるが。
ちなみに僕の現在地はファウストの宿屋の食堂の一画にいる。時刻はウォレス時間8時だ。チームメンバーであるサクさんを待つと同時に、魔導書の解読をしているところ。残りはまあ旅道中の暇つぶしに読む分は確保しておきつつ。魔導書二つなら読んでしまいたい所。なんたって新しい魔法が覚えれるチャンスなのだから。
そうしてウォレスで待つこと4時間。ずっと魔導書を呼んでおり。一冊の解読がそこそこ進め終わったころにサクさんはやってきたのだった。
「リアルの時間的におはようねコージィ。随分と待たせたかしら」
「別に気にしないよ。ゲームを始める時間は人それぞれだろうからね。それに僕は
魔導書の解読で暇はしてない。さてと今後の日程だけど。今日はどうしようか?」
「町を出ましょう。十分強くなったしね。旅道具を揃えて出発よ」
「あれ? 剣術と回避それと体術が15以上になってからじゃなかった」
「それはちょっと特訓して済ませておいたわ。準備は万端って奴よ」
「夜更かしをしたとか? あまり感心しないなぁ。無理をして体を壊すのだけはよしておくれよ。僕の知り合いも寝不足で調子が悪かった子がいたしね」
まあ、ゲームの中だけの関係の僕にこう言われるのは嫌だろう。随分とばつの悪そうな顔をしていた。何かと叱りつけたり指摘したりする。これも僕の悪癖だな
「う……今後は気を付けるわよ。それに修正後だとそれも難しいでしょうしね」
サクさんは未だにばつの悪そうな顔をしながらも今後は気を付ける事を約束する。
「なら今日はここから少し進んだ先で野営をしてリアルでの昼休憩を取る。昼休憩後にそうだな13時過ぎくらいでいいかな」
「平気よ」
「じゃあ。リアルの13時過ぎに再ログイン。できうるかぎりセルカンドへ進む。
到着できれば御の字。そして夕方休憩だけど。僕は17時ログアウト。サクさんは」
「17時少し過ぎたころにログアウトかしらね」
「じゃぁ15時30分くらいでつきそうもなかったらキャンプを作製しよう。出来た後はその場で自由行動にしてログアウトしてしまおう」
「リアルでの夜の時間だけど。到着してもしてなくても。各々スキルを伸ばして好きな時間にログアウトとしたい。これで全部かな。質問は?」
「早いキャンプ作成ね。ギリギリまで歩いたりはしないのかしら? キャンプ作成も夕方くらいならコージィの光魔法で事足りるわ」
「別にそれでもいいけど。遠出するって事はこの前の奴らからの落とし前に警戒が必要だろうからね。今までは走ればすぐ街に逃げれる位置で狩りしてたけど。これからはそうはいってられないから」
「なるほどね。把握したわ。それじゃあ荷物の準備を済ませたらさっそく出発ね」
「そういう事。特別必要なものはえっと……」
インベントリを調べる。テントは買いなおしたな。牛丼を買い足さなきゃかな。いや、サクさんがあのスキル持ってたし残してた食材アイテムでいけるかな。ガスランタンのオイルも補充しないと。そうだ双眼鏡! 行商人が売ってたりしないかな。
「サクさんは何か欲しい物とか買っておいた方がいいと思う物ってある?」
「そうね。食事アイテムはいらないわ。食材アイテムがあればいけると思うから。でもそうね、なにかしらの調味料は欲しいかも。後はいいかげんに装備のちゃちさをどうにかしたいわね。」
「調味料は僕が行商人を回る予定だからそこと一緒に店売りも調べておくよ。その間に好きな装備を買ってきてくれていいよ。魔法使いが使えそうな防具があったら教えてくれると嬉しい。」
「りょーかい。集合はセルカンド側の門で。それじゃ先に行かせてもらうわね」
そういってからサクさんは宿屋を先に出る。さて僕もさっそく調達開始だ。
そして数分後。サクさんから連絡が入ってくる。ちなみにこちらはおもったよりもすぐに。双眼鏡とはいかなかったが望遠鏡、砂糖や塩。更には醤油や味噌も手に入れれた。醤油や味噌は高かったので少量だが。セカンドルとサファードの間の村のいくつかで作ってるとの事。余裕があったら寄ってみるとしよう。
「もしもしコージィだけど? 何かいい装備でもあった?」
「ええそうよ。胴装備でマジックベストってアイテム。知性に補正がつくみたいよ。防御力はレザープレートより低いけど。ゴーレムや私が守るし。どう?」
「買えるなら買ってきていいよ。合流したらその分の費用は僕からサクさんに渡すから領収書受け取っておいてね」
「了解。後はさすがにボロボロのマントはどうかと思うしローブを装備した方がいいと思うのよ。いいのがあったし」
「それはいいよ。こいつにも割と愛着があるんだ。あ。そうだついでに適当に片手で持てる盾もお願い」
「わかったわよ。そっちはどうかしら?」
「砂糖や塩。それと味噌と醤油が少々って所かな。後は遠くを見るために望遠鏡も買っておいたすでに街門の前だよ」
「へぇ、まあ牛丼があるならそう珍しくはないわね。それじゃ買い終わったらすぐいくわね。以上通信終わり。また後で」
そう言ってからサクさんとの通信が終わる。手持ち無沙汰であるがまあすぐに来るだろうさ。実際に数分で来た。領収書を受け取り値段を見てから。少々値が張るなと思いながらそれらを渡す。ついでに自分が今持っている食材やら調味料なんかも渡す
Gは少々残ったからどこか村に入った時に宿くらいは取れると思いたい。サクさんの装備は依然の皮鎧の急所部分を鉄で補強された物に代わっていた。甲冑などではないのは動きやすさ重視という事だろう。
武器の方も弱そうな青銅ではなくなり。しっかりとした鉄製の物になっていた。
「それじゃ出発。目指すはセカンドル。君も出番だカーレッジ」
そう言ってからカーレッジを使役状態にしておく。ここからは敵がいつ来てもおかしくはないだろうからね。頼りにしてるぞ友達よ。
「ようやく冒険の始まりね。何が起きるか今から楽しみだわ」
声の端々から嬉しそうな雰囲気が伝わる。ここ数日はずっと延々と地味なスキル上げしかしていなければ。そうもなるだろう。さて……大事無ければいいが。
コージィの主なアイテム&装備
武器:樫の杖
防具:マジックベスト/ボロボロのマント/レザーブーツ/ブロンズバックラー
装飾品:ビル・カーターのコントラクトリング
アイテム:ガスランタン&オイル/机&椅子(折り畳み式)/テント/望遠鏡
お宝:ベンガルトラ素材/オオカマキリ素材/魔術書*2/学術書*3/読了した魔導書*2
G:3000くらい
サクの主なアイテム&装備
武器:鉄の剣
防具:アイアンプレート/レザーブーツ
装飾品:なし
アイテム:携帯調理道具/テント/椅子/食材&調味料
G:1000くらい
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