【秘】メイド長レポート 5

13.

【キャロライン】

「あ、水龍山にエロ本忘れてきた」




14.

【フェンリ三世】

「巫女たちの間で回し読みされている薄い本について聞きたいのだが」


【メイド長】

「そこで私のところに来る慧眼たるや。伺いましょう」


【フェンリ三世】

「き、器用人の国には、あのような出版物が、ほほほほ、他にも、あ、あ、あるの……カナ?」


【メイド長】

「(陛下はそっちか~)」




15.

【フェイニ】

「有翼族が通信流通を担えるように法整備が整えられてきたんだが、その流通テストのために器用人からの書籍の配達が異様に多い」


【ブラベア】

「あ、うちの温泉街にもいっぱいきてるねえ」


【ティエン】

「水龍山の巫女村にも会員制の図書館ができるとか」


【ジレイン】

「私は交流のため、自分の書いた本を輸出しようかと目論んでいます。せっかく頂いた余暇と金員、印刷所の創設を考えていますわ」


【メイド長】

「皆さんいったいどんなものを読んでいるのでしょうねえ(しれっと)」


【ティエン・ジレイン】

「それはとてもこの場では」


【ブラベア】

「がおー?」


【メイド長】

「なるほどなるほど(分かれましたね~)」




16.

【キャロライン】

「お義父さんは、いつ伯母が陛下だって気が付いたんです?」


【お義父さん】

「こっちに来て少ししてからだねえ。なんとなくだけど。そしたらキャロがどうして本国ケモフに呼び戻されたのか理解したし、納得もできた」


【キャロライン】

「バレたくなかったんですよね。私がいわゆる姫ってこと」


【お義父さん】

「なあに、なにがあっても僕の娘には変わらないさ(なでなで)」


【キャロライン】

「ぁぅ(おむつしててよかった)」




17.

【フェンリ三世】

「あの父娘が引き離された理由は確かにそれだが、その後、結界があったにせよ術士どのがこちらへの入国が許されなかった本当の理由を知っているか?」


【メイド長】

「水龍山の一件からもわかるとおり、身内となればお嬢さまの『弱点』になるからでしょうか」


【フェンリ三世】

「私もそう思ってた。しかし、器用人の上層部は逆に思ってたらしい。キャロが術士殿の弱点になるから本国に返した、とな」


【メイド長】

「何やったんでしょうねえ、術士どのは……」


【フェンリ三世】

「それ調べろって前々からいってるだろう。部下の黒服に本ばかり購入させては方々に配達をしてるそうじゃないか」


【メイド長】

「おおっと、やぶへび。……ところで、かの先生の新刊が手に入りまして」


【フェンリ三世】

「はよそれを言え。……ともあれ、平和の味だな、これも」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます