14日目 素質

「ルーリアさん、わざわざありがとうございます」

「いえいえ。こちらとしても、リブレさんも死なせるわけにはいきませんもの。この程度、お安い御用ですわ」


ハンネさんの診察により、そろそろと判断されてルーリアさんがリブレさんにまたMPを分けに来てくれました。

リブレさんが起きるのがいつになるのかわからないので、王族の方を来させるのは悪いと行ったのですが、リブレさんを動かすよりはいいだろうと来れる時は来ると言ってくれました。

本当に、リブレさんは付き合いがある人にはちゃんと理解されています。

私も、それが嬉しいです。


「……こんなところかしら?」

「うーんと、ちょっと多かったかもだねぇ。でも、それでも加減したんだろう?」

「ご、ごめんなさいですわ」


しかし、そこは【暴走姫バーサク・プリンセス】。

リブレさんの許容量を超えるMPをあげてしまったようです。


「いやいや、どうせ寝たきりだからそう悪いもんでもないさ。ただ、あまりに過剰だとどんな影響が出るか分かったもんじゃないからね。今くらいならいいけど」

「わかりましたわ」


ハンネさんの言う通り、私が過剰にMPを貰った時は倒れましたが、リブレさんは既に倒れているので問題ないのかもです。

……少し心配ですが。

しかし、これで14日ほどはリブレさんは安泰でしょう。



「で、例の物の調子はどうだい?」

「あ、大丈夫だと思います……」


少し赤くなってしまったのは仕方ないです。

あれとは、その、リブレさんの下の世話になるのですが。

体はハンネさん特製の謎の液体を飲ませて栄養は取っているので少しやせるくらいですが、摂取した分は出さなくてはなりません。

それで、その……。

体の構造が違いますから、どう処理したらいいのかがわからなくて、ハンネさんに相談したところ、受け瓶のようなものを作ってくれました。


結果的に、勝手に見てしまう事にはなりましたが……。

ま、まぁ、体を拭く時とかにも見えちゃうので、不可抗力ですよね!


「レインちゃんってさ、ちょっとエッチな素質あるよね」

「ななななんでですか!?」


し、失礼な!

好きな人の裸を見てちょっとどぎまぎするくらい普通でしょう!

え、普通です、よ、ね?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る