MP管理はしっかりと
それは通常の
俺もそれにあたり、【
つまり、レインにも2つの能力があるはずだ。
「十中八九、片方は全ての魔法への適正だろうな」
俺がそう言うとレインが顔を顰める。
「そんなにすぐ当てられると立場がありませんね……」
「知ったところでどうにかなるもんじゃないんだしいいだろうが」
先ほどからレインが撃ってくる魔法は色々な属性が混ざっている。
俺と違って同じ魔法の多重使用はできない代わりにいろんな属性の魔法による手数が売りってとこだな。
しかし、いくらレインがエルフで魔法に適していて、更にあれからレベルが上がってるだろうからMPが多くなっているとしてもこう連発していては枯渇するのではないか。
その可能性を無視してこうも連発しているのは、
「あとにレイン以上の奴が控えている可能性……。いや、もしそうならレインがこれほど持ち上げられないだろう」
エルフに珍しい二つ名持ちってことで持ち上げられてたらしいし。
上位二つ名ともなればレインを上回る奴がいるとは考えにくい。
「となると、レインのMPが枯渇する心配がない可能性」
通常、MPというのは一度眠って休憩をとらなければ回復しない。
さっき敵陣でありながら少しでも寝ようとしていたのはそれが関係している。
つまり、MPがなくならないというのは考えられない。
「……2つ目はMPの
「……」
「当たりかよ……。参ったな……」
レインが魔法詠唱以外のリアクションを示さなくなったのを見て俺は予想の的中を確信する。
「オーシリア、こっちが先にMPなくなるよな」
「そうじゃな。主の剣でどうにか節約できてはおるが、どこまでもつかは疑問じゃな」
初のMP枯渇を迎えそうだ。
ゲームとかでもMP枯渇はかなり絶望的なことだが、現実的にはほんとに詰みだからな。
とてもやばい。
「やってしまって下さい! レイン様!」
「エルフの力を見せつけてください! レイン様!」
「野次がうるさいな!?」
周りのエルフは遠目にこちらを見ているだけで手を出す様子もないのに無責任にレインを応援する。
「そんなものでしょうよ。自分が巻き込まれないに越したことはないんですよ」
レインが諦めたように言う。
「多くの人たちを代表して矢面に立つことが力を持つ者の義務です」
「いや、それは違うだろ!」
「えぇ、正解とは程遠いのかもしれません。僕でもそのくらいはわかります。しかし、間違っているとも言い切れないと僕は思います。だから!」
レインから放たれる
「ここでエルフにとって脅威である
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