暗号輪舞曲~悪女ジェシカと血塗られた英国王室の謎~

作者 結愛みりか

67

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★★★ Excellent!!!

導入からいきなりのおぞましい毒殺シーンや、ダークな雰囲気をまとうジェシカの登場と、あっという間に心を掴まれました。
きっちり貼られて見事に回収される伏線や、時代背景をきっちり反映させながらの謎の多さもとてもよく練りこまれていると思います。
時代小説なので当然なのかもですが、取材量も半端じゃないと感じました。
中でも私が一番すごいって思ったのは、しっかりとしたミステリーでありながら、理論やRPG的な情報収集で物語が進むのではなく、キャラクターの性格や生き様、考え方などが物語を動かしていることでした。
私はミステリーを書こうとした場合、謎解きに終始したりしてしまい、キャラクターをおざなりにしてしまいがちなんで、学ぶことが本当に多かったです。
とても素晴らしい作品でした。

★★★ Excellent!!!

本作は英国を舞台に、毒を武器に戦う主人公・ジェシカの歴史ミステリー。

舞踏会で、ベッドで、女の魅力たっぷりに任務を遂行する彼女はもはや妖艶なダークヒロイン。
そして物語にはジェシカに負けず劣らずなダークヒーロー、アルフォンスも登場!
ジェシカとアルフォンスの攻防は読み応えがあります!

普段、歴史物はあまり読まないので、最初は探り探り読んでいたのですが、上記の通りキャラクターがとても魅力的で、毎回続きが気になり、スルスルと読んでいました!

謎解き要素もあり、国を巻き込んだ政治ドラマでもあり、さらには彼女たちを取り巻く人間ドラマもありと、盛りだくさん。
また、作者さまの歴史知識の豊富さも内容に深みを持たせています。

ジェシカの行動、ラストまで目が離せません!

★★★ Excellent!!!

読み始めてまだ大長編ものには浅いのですが、本作が埋もれてしまうのは勿体ないと、エールを送るべく、筆をとりました。

レビューの更新も予定しております。

私自身が、擬音語や擬態語にとても敏感に反応する方なので、本作にも散見される上手な使い方が、小説を更に面白くしており、また、用法の勉強にもなります。

また、口角を上げるなどの口元の描写や、細やかなる視点での決して言葉で説明的にならない心情も工夫がよく伝わります。

私の感性だけで用いているものとは異なり、計算された上で、分かりやすい表現を目指されておられることは、明らかです。

先日、難しめの漢字について伺ったところ、すぐさま、ルビを振ってくださいました。

読書のストレスフリーを目指す作者様のお気持ちと行動力に感服いたします。

さて、本編は、私も勉学の為に行ったことのあるロンドンが舞台となり、季節は春となっております。

どどどんと、地球最大の哺乳類、くじらさんでしょうか、圧倒的な存在感で登場いたしましたのは、ジェシカさんでした。

彼女がプライドが高いのもよく表れておりました。

このまま、ツンツンで行くのかと、今からどきどきします。

この物語は、毒がキーとなっているようです。

今から、どんな展開がなされるのか、フェノールで火傷した私といたしましては、気になるところですね。

殺害現場でも艶っぽさを忘れないジェシカさま。

『貴婦人を殺す薔薇の淫魔』とは、迫力満点の仮面名刺ではないかと思いました。

私なりに付け加えるならば、『ジェシカ――晩冬の香りたきしめて』と言った位に、寂しそうに冷たい印象を受けます。

英国文化も学べて、スリルも男女についても満点以上の本作、この時点で期待を込めてレビューさせていただきました。

すみません。

多くのファンに読んでいただきたいと思いまして。

是非、ご一読ください。

★★★ Excellent!!!

Web小説において、現代ドラマやミステリーといったマイナージャンルは、それだけで不利になります。

なぜなら、単発的に面白さを積み上げていく人気ジャンルと違い、伏線や起承転結で物語を積み上げ、全体として一つの面白さを書く必要があるからです。

そのため、ストーリーの起伏を作る上でどうしても単調な展開(のように見える)を挟む必要があり、毎回楽しみを待つ読者にしてみれば、飽きられる危険があります。

その危険をどうするかがマイナージャンルを書く上でのネックになるのですが、こちらの作品は、あえて危険に真っ向勝負を挑んで成功した傑作作品です。

物語は、英国の陰謀の陰で生きる毒婦ジェシカと、彼女の周りで生きる様々なキャラクターたちが絡み合うミステリーです。

構造的には、歴史的陰謀という大きな謎と、キャラクターたちが抱える謎が幾重にも絡み合っており、謎が解明されるにつれて最後の陰謀が明かされるという仕掛けになっています。ネタばれをしないようにシンプルに書いてますが、実際はジェットコースター級の波乱に満ちてます。

注目すべき点は、ジェシカの生きざまと、各キャラクターたちの思惑です。一話ずつしっかりと積み上げられていきますので、とにかく目が離せない展開がラストまで続いていきます。ちなみに私は、三回くらい「マジかよ」と、いい意味で振り回されました。

それを成功させているのが、キャラクターのバランスです。どのキャラクターも単体では濃い存在なのに、あえて立ち位置に合わせて抑えられていて、そのバランスのおかげで、ジェシカという毒婦の生き方を、読者は夢中で楽しめるようになっています。この技法はかなり勉強になりますので、キャラクター作りに悩んでいる方はその点にも注目して読むと、得られるものが大きいかと思います。

生々しい設定とは裏腹に、読みやすさに配慮した軽快なタッチとテンポは心地よく、ミ… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

イギリスの王室付き毒婦が主人公のミステリーという、魅力的なテーマ。
しかしながら、舞台設定から膨大な知識が要求される難題であり、それを長編小説にしっかり反映させるところは脱帽ものです!

結愛みりか氏の作品は、他にも拝読しましたが、日本の考古学者が登場したり、守備範囲の広さに感服するとともに、この専門的な知識はどこで身につけられたのだろう、と緻密な描写に舌を巻きます。

また主人公が魅惑的で、標的抹殺の駆け引きも見物です!

この精緻なミステリーの行く末を、しかと見届けたいと思います。

★★★ Excellent!!!


イギリス・チューダー朝。
イングランド・アイルランドのエリザベス1世。
スコットランドのメアリー・スチュアート。
二人の女王が生きた時代。
その狭間に、舞い踊るジェシカ・ライン。
彼女の役目は標的を毒殺すること。
ジェシカを取りまく時代の寵児達との物語です。
本格時代ミステリーですが、作者様が手に取って分かりやすくリードして下さいます。
時代背景・美麗な表現に、踏み入った皆様は酔いしれる事でしょう。

結愛様、今回も素晴らしい作品をありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

英国王室付き毒婦が主人公の本格英国ミステリーです。
英国貴族の華やかな生活や舞踏会を描き出す一方、裏に潜むは緻密に張り巡らされた謎。
まさに読者が離れられなくなる毒です。
情景・心理描写に引き込まれ、先が気になり、ハラハラしながら読み進めさせる引力をもった作品で、本格の言葉に偽りなしです。

作品の主人公は、毒婦・ジェシカ。
美貌を駆使し、女王のために貴族を屠る毒婦ですが、決して非情な暗殺者でないところが魅力です。
標的は逃さないが、女が疼けば衝動に従う。
女であることすら武器にする強かな様は、ダークヒーローならぬ、ダークヒロインと呼ぶにふさわしいでしょう。

しかし、上には上がいる。
胆力の強いジェシカを押さえ込む薔薇の淫魔・アルフォンスは、敵でありながら……といった不思議な男性です。
このアルフォンスがジェシカを手のひらで転がし、対峙する様もまた、作品の魅力のひとつだと思います。

ジェシカたちが暮らす、私たちが知るはずのない時代の英国であるにも関わらず、確かにあったと思わせる情景描写とキャラクターたちの呼吸は、作者様の筆力あってのものだと思います。
重厚な英国の闇を覗き見ている気分になります。

他にもさまざまなキャラクターが絡み合い、展開する謎を紐解く物語。
ジェシカがどこへ行き着くのかを、ぜひともご一読ください。

★★★ Excellent!!!

 霧煙るロンドン。言わずと知れたミステリーの本場だ。そんな霧の都の歴史の裏で、暗躍する一人の毒婦が主人公の、ハイクオリティ・ミステリーだ。
 ある日、この時代のロンドンでは存在しない毒薬・ジキタリスで男が殺された。それを仕込んだのが、主人公の毒婦・ジェシカだ。ジェシカは英国王室に忠誠を誓い、女王陛下からジキタリスを託されていた。その毒は、もちろん、英国王室に仇名す者たちを排除するために使われた。しかし、ジェシカは好機であると共に、妖艶でもあった。偽装夫婦を演じる一方で、他の男にも目がない。そして、一人のヤード(現代日本では警察のような働きをする)の青年は、ジェシカに恋をしてしまう。ジェシカに、利用されるとも、ジェシカを信じて……。
 そんな中、ジェシカはある日、己の淫乱のせいで、女王から貰ったジキタリスを盗まれてしまう。取り戻したものの、王室ではそれよりも大きな動きが起こっていた。時代の流れに翻弄されながらも、したたかで妖艶、かつ華麗で高貴なジェシカの運命は果たして――⁈
 この作者様の御作はどれもレベルが高い。そして物語の色、雰囲気をここまで変幻自在に操れる作者様は少ないだろう。巫女さんの可愛らしいミステリ-から自由奔放な海賊が登場する物語まで、実に時代も土地もキャラクターも、作品ごとに雰囲気がまるで違っている。今回はイギリス統治下以前のロンドンが舞台で、キャラクターの年齢も前述2作よりも上に設定され、ぐっと大人の雰囲気だ。暗殺や殺伐とした時代を描いているのに、物語全体が重たくならないのは、作者様の技量だろう。今後の展開に期待大だ。

 絶対に読んで損はしない。
 だから、是非、ご一読ください!

★★★ Excellent!!!

主人公は王室付きの毒の貴婦人。
英国を舞台にした優雅で華麗な王室の裏の姿。

英国王室や貴族の暮らしが丁寧に描かれ、その情景が目に浮かぶようです。

その華麗な世界で起こる残酷な事件。

作者様の世界観に圧倒されながらも、これからストーリーがどう展開していくのか、目が離せません。

歴史空想ミステリー、毒のデスゲーム。
果たしてその勝者は……。



(クリストファ領主•アルフォンス焼死 拝読後のレビュー)

★★★ Excellent!!!

英国を舞台にした、華麗にも恐ろしいミステリーです。
私は毒を題材にした物語を読んだことがなかったのですが、物語に引き込まれていく文章の流れと、残酷な事件の背景を彩る毒の描写に脱帽しました。


そして、恐ろしくも美しい……毒の存在を引き立てるのは主人公ジェシカの激しさでしょうか。

物語の中に息づく英国の闇と、ジェシカの行く末を是非見届けてみてください。