ティーガー戦車異世界戦記 ~小さな希望を紡ぐ姫と鋼鉄の王虎を駆る勇者~

作者 ニセ梶原康弘

猛々しい71口径88mm砲、無敵の装甲――そして心

  • ★★★ Excellent!!!

導入部(1945年)の時点で、コレ絶対面白いやつだと確信しましたね、ええ。
どういう展開になるか全く読めず、読んだと思ったら違っていたり、とにかく変幻自在に文章に弄ばれます。

チート勇者(他)たちの憎たらしさに立ち向かう、主人公・テツオの勇気、魔物たちの健気さを中心に展開中の現在(12話)です。
とにかく「ティーガーIIが来た! 来てくれた!」という圧倒的安心感はすごい。

ティーガーII(VI号戦車)は史実でも、WW2当時、ただの一種もこのティーガーIIの前面装甲を貫ける戦車がいなかった、ティーガーIIを見たら逃げろと命令されていた、などの伝説を残す戦車です。また、アメリカでは「キング・タイガー」と呼ばれ、その呼び名がドイツに戻って「ケーニヒス・ティーガー(王虎)」という愛称として定着しました。ただ残念なことに、ギアやサスペンションの故障、燃費の悪さ、重量過多による進軍困難(道路を破壊してしまうなど)というマイナス点もあったといわれています。とにかく移動にしても整備にしても手の掛る子だったわけです。

が、一度「守り」に入ると阿修羅のような強さを見せます。だって、どんな戦車でも彼の装甲を撃ち抜けないわけですから。対して、彼の主砲は既存のどんな戦車の装甲もアウトレンジでぶち抜けてしまう。防衛戦をしなければならない兵士たちにとって、ティーガーIIがどれほど心強い存在になったか、想像に難くありません。

そしてこの物語は、この「守り」というのがキーなんじゃないかな!? と思って読んでいました。まだまだ不穏な空気の漂う現時点、テツオとティーガーIIが未知なる脅威にどのように立ち向かっていくのか、注目です!

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