第132話中京工業地帯奪還作戦①
いよいよ、名古屋を中心とした中京工業地帯の奪還作戦が開始される。
同行者は秀鬼だけだ、恋花はつわりが酷く辞退、他の3人は恋花を見ていると辞退、ドラゴンコンビはめんどくさいと辞退。
イザベラは村に貢献しようと料理を習い始めたのに、あのコンビは毎日遊びほうけてる。
立川基地の地下に有るミッションルームに入ると、沢山のモニターとオペレーターの自衛官が沢山居た。
俺たちは案内された席に着くと、作戦開始のカウントダウンが始まっていて、後20分もしない内に作戦が開始される。
グローバルホークやドローンなどの映像が映し出されているが、かなりの数のモンスターが居る。
第一目標は名古屋飛行場で空港を占拠後ここを全線基地にするようだ。
モニターに陸上なのに5mを超える大型のイカのモンスターが映っていた。
「秀鬼、あれはどんなモンスターなんだ?」
「あれはメガスクイドです、不味いですね、あいつの再生能力は厄介ですよ」
後ろに控えて居た自衛官がいきなり話に入ってきた。
「それは本当ですか」
「嘘なんて言いませんよ」
「失礼しました、あれはどのようなモンスターなんですか?」
「メガスクイドは再生能力が有り、2本の触手で攻撃してきます、魔法の使えない地球では厄介な相手ですね」
「倒すにはどうすれば良いのでしょうか?」
「一番良いのは、足の付け根の真ん中よりちょっと上に魔核が有りますので、遠距離攻撃で破壊することですね」
「どのような武器を使えば良いのでしょうか?」
「俺、こっちの武器は詳しくないので、雅也殿は解りますか?」
「俺もそんなに詳しくないからな、外皮は固いの?」
「固くないけど、再生能力で核を壊さないと死にません」
「大曽根殿秀鬼殿、ありがとうございました、私は参謀に伝えて参ります」
俺たちは後ろを向いて話していたが、振り返ると閣僚や自衛官の皆さんが俺たちをじっと見ていた。
「雅也くん、もし良かったら問題になりそうなモンスターが居たら教えてくれないか?」
「良いですよ総理」
そんな話をしていると、戦闘ヘリの編隊が空港に向かって飛んで行く映像が映し出された。
その映像は音は無いが、BGMを付ければ立派な戦争映画が創れそうだ。
BGMを付けるとしたら、エバかちょっと旧いけどワルキューレの騎行かな、本当の戦闘なのに映像を見ていると不謹慎にもそんな事を考えてしまう。
そんな事を考えていると、総理から作戦開始の号令が掛かる。
攻撃ヘリが滑走路や周辺に居るモンスターに一斉に攻撃を開始した。
攻撃は凄まじく、重要施設以外は建物ごと徹底的に攻撃してる。
メガスクイドもミサイルを撃ち込んで粉々にしている、自衛隊の活躍で滑走路のモンスターを片付けると、輸送機が滑走路に近づいてきた。
俺は着陸するのかと思ったら、隊員たちはパラシュートで降りてきた。
凄いな、滑走路にモンスターが居なくても近くに居るかもしれないのに、無防備なパラシュートで降りて来るなんて。
他の地域も自衛隊の活躍により作戦は順調に思われた、しかし次の瞬間。
名古屋駅周辺部隊から無線が入った。
『こちら、名古屋地下潜入部隊、現在未確認のモンスターと交戦中、死傷者多数指示を乞う』
「なにが有った?未確認モンスターを映せないか?」
『動きが速すぎて映せるか解りませんがやって見ます』
隊員たちの目線カメラの映像が大型スクリーンに映し出される、暗視映像なのかカラーで映像が見えるがモンスターは見当たらない、倒れた隊員を映しだした映像にモンスターが映し出された、どうやら息の有る隊員にトドメをさしに来たようだ。
そんな映像を見て秀鬼が叫んだ。
「マンティコアだ、逃げろ普通の人間では太刀打ちできない」
しかも、映像で見る限り最低でも5頭以上居るようだ。
その光景を見た総理は。
「名古屋駅周辺奪還作戦中止、直ぐに隊員を撤退させろ」
一気に慌ただしくなり、無線やどこまで下げるかなど、怒号が飛び交っていた。
「秀鬼殿、このモンスターはミサイルで殺せるか?」
「ミサイルの威力が解らないですが、多分無理でしょう」
「そうか、ありがとう」
それから、他の地域は安全圏を確保して、本日の作戦終了になりヘリが帰還中に撃墜の無線が入った。
映像は無いが、白いゴリラがヘリに向けてバイクや自動販売機などをヘリに投げつけているらしい。
墜落したヘリには沢山のモンスターが群がり、ヘリの同乗者は絶望的だった。
攻撃ヘリが白いゴリラことホワイトバックを殺そうと追うが、ビルに隠れながら反撃して来るので、他のヘリを逃がした後、攻撃ヘリも撤退した。
全体的に見れば合格点は貰えるだろうが、死傷者も出て負傷者はポーションで回復できるが、失った腕や足は生えて来ない。
やはり、人間だけでやるのは難しいのかもしれない。
それでも空港を奪還できたのは大きいのかもしれない、輸送機で物資をどんどん送り込んでる。
その後、俺たちは総理たちに夕食に誘われた。
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