第130話もふもふは癒し
色々有ったけど、あれから普通に戻ったはずなんだが、彼女たちがやたらと俺を甘やかす。
今まで4人で遠慮しながら俺に接してきてたと思うんだが、それが今じゃ、あからさまにスキンシップをとってくる、今さら気恥ずかしい、何故今更デレた。
俺はそんな気恥ずかしさを晴らすために、子虎と子猪たちとじゃれ合うために、草原のダンジョンに行くと、子グリフォンたちも加わりもふもふを楽しんだ。皆大きくなり前見たいに膝に乗せて撫でることはできなく成ったが、子供たちは俺に甘えてくれる。
子グリフォンたちもしっかりした翼を持ち、まだ頼り無いがちゃんと飛べるようになって、飛んで見せるが、見ているこっちがひやひやする。
うちの子供たちとじゃれていると、保母さんたちが幼児たちを連れて草原のダンジョンに遊びに来た。
子供たちは慣れた物で、草原のダンジョンに着くと、寝転んでいるマリアに飛び付いていく。その光景は知らない人が見たら必死に止めるだろうな、でも村の母ちゃん的なマリアは優しく子供たちを受け止め、柔らかなお腹の毛で子供たちを包む。
子供たちもマリアを堪能してから、グリフォンや子虎や子猪と遊び始める。
太陽は男の子たちとボールを追いかけ、女の子たちは雪やアナトをブラッシングしたり、リボンでおめかししてる。
子グリフォンに乗ろうする子供を止める保母さん、まったりした雰囲気が一気に騒がしく成った。
ゼウスにも怖がらなく成ったのか、グリフォンたちにも子供たちは遠慮が無い、そんな光景を眺めて居ると、前に助けた若い保母さんが俺の側にやって来た。
「村長さん、子供たちはすっかり元気に成ったでしょ?」
「そうだな、コンテナで見つけた時とは大違いだ」
「今じゃ、新しいお父さんやお母さんや兄弟たちと確り家族になり、もう夜泣きもしないんですよ」
「みんな保母さんたちのおかげだな」
「違います、こんな時なのに私たちを暖かく迎えてくれた村の皆さんと村長のおかげです」
涙ぐむ保母さんの背中を擦ろうと手を伸ばすが、こういう行動が妻たちの不安を与えると思い手を引っ込め、代わりにハンカチを差し出した。
「‥‥ありがとうございます、私はあの時もう私たちは死ぬ物だと諦めていました。でも私たちは村長に助けられました。それまでも子供たちのためにと、多くの人たちに助けられ、多くの人たちが犠牲になりました。子供たちを見ていると良かったと思えるのですが、私は助けくれた人たちになにも出来ないのに、私だけこんな幸せで申し訳なくて」
「良いんじゃないかな、助けた人たちも幸せを望んでいると思うよ」
保母さんに俺の手をガバッと握られ。
「本当ですか、私幸せに成っても良いのですか」
「い、良いと思うよ」
「私諦めようとしてたんです」
顔が近いよ、涙目で見詰めないで。
「私も幸せになります、私も好きだったんです」
「へぇ」
「彼の告白を受けます、村長さんありがとうございます」
「ああ、頑張ってね」
それから俺は、その男ののろけ話しを聞かされ、他の保母さんたちに祝福される中、なんか微妙な気分になった。
(まったく、俺がもてるなんて言うから勘違いしたじゃないか、恥ずかしい)
そんな気分をまぎらわすために、子グリフォンたちを撫で回した。
子供たちが保育園に帰って行ったので、マリアや子虎たちと外に出て見回りに行くことにした。
外に出て来ると、空に小型化したドラゴンに乗る中学生たちが、小型化していても体長2mは有るドラゴンに乗り颯爽と空を翔る姿はドラゴンライダー。
「あれって大丈夫なのか?」
ボソッと声を漏らすと、マリアが。
「なんだ雅也は知らなかったのか、ちょっと前から良く見るぞ」
「そうなのか、落ちて怪我しないか?」
「大丈夫だろ、ドラゴンたちもゆっくり飛んでるし」
「そうか、しかしこんなことに成っているとは、そのうち村からドラゴンライダーが産まれるかもな」
それから俺は、マリアの背に乗り、子供たちと見回りに行くことにした。
子供たちもすっかり成長したようで、マリアの後を確りとした足取りで着いて来る、もう俺の足では敵わない、狩りも覚えて確り大人になる準備をしてるようで、ちょっと俺は寂しく成った。
それでも、まだまだ甘えん坊なところは抜けないので、もう少し甘えさせようと思う。
そんなのんびりした気分でいると、マリアがドラゴンが来ると言い出した、しかもそれとほぼ同時に携帯が鳴った。
「もしもし」
「雅也かクレアだ、ちょっと良いか?」
「なんか有ったか?」
「大したことは無いんだが、会わせたい者が居るから戻って来れるか?」
マリアと村の中心部に戻ると、クレアとダリアと一緒に、男性用の執事服を着た女性が居た。
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