第68話都市部探索①


ついに都市部への偵察に向かう朝が来た、メンバーは俺とマリアとシルバ。




アイテムボックスには奥様達に作って貰った、弁当やパンや色々な食糧を詰め。




出発する、朝に新撰組の彼女から行ってきますのキスを貰い、少し後ろ髪を引かれる思いを振り切り都市部へ。




圏央道から中央道のルートで都市部に向かう。


高速道路上に車の放置は殆ど無く、マリアも走りやすそうだ。


高速道路も車が走らないとアスファルトに雑草が生え初めている、何時かは高速道路も草原に成るのかも知れない。




八王子JCから中央道に入り、高速道路を走っているが、モンスターは見当たらない。


モンスター達も隠れる場所の無いところは嫌う様だ。




八王子を抜け日野に入ると、草食系のモンスターが目に入る様になり、鹿のようなモンスターを追いかける、狼達が狩りをしていた。




有名な曲とは逆だが、右手にビール工場、左手に競馬場が見える、競馬場には避難して来た人達がターフを耕し畑を作り生活しているのが見える、日本中に多分こんな場所が沢山有るんだろうな、今回はそのまま都市部に向かう。




首都高に入ると、高速道路上に放置された車が目立つ様に成って来た、しかしマリアには道路も車の上も関係無いようで、そのまま走り抜ける。




永福町を抜けると、空にハーピーや大きな鳥が目立って来た、マリアが居るので襲っては来ないが警戒は必要だ、新宿の高層ビルの上にはワイバーンも見える、新宿に近づくのは危険な様なので、環7から行く事にした、高速道路を降りると、ゴブリンやオーク等人型のモンスターが目立ち始める。




オークはマリアの好物なので、マリアが狩っているが、背中に乗ってる俺は堪ったもんじゃ無い。




しかも狩ったオークは俺が回収しなければ成らないし、乗り降りや拾い集めるのも大変だ。




しかし都市部に来て、全く音がしない、騒音でうるさい環7が余りの静けさに不気味に感じる。




モンスター達は飲み水をどうしてるのか気に成るが、今回は生態調査じゃ無いからスルーする事に。




マリアが居るから襲っては来ないが、かなりの視線を感じる、そろそろお昼でも食べたいが安全な場所が無いので、我慢するしか無いな。




若林の交差点を過ぎた辺りから急にモンスターの気配を感じ無く成った。




マリアが急ににスピードを上げ走り出した。




「嫌な感じがするから、確り捕まって」




高速道路で走っていたマリアが本気じゃ無い事は解っていたが、速過ぎて前すら見えない。




俺は体全体でマリアにしがみついた。




何分走ったのか解らないが、マリアが止まってくれた。




「あの場所はオルトロスの縄張りよ、私でも群は相手に出来ないわ」




「オルトロス?」




「頭が2つ有る犬だ」




「強いの?」




「1、2頭なら雅也でも倒せるだろうが、今追いかけて来たオルトロスは20頭以上居たからな」




「都市部マジで怖い」




俺達は荒らされていないショウルームの2階で昼飯を食べる事にした。




一緒に食べると俺の食欲が落ちるので、入口付近でマリアには狩ったばかりのオークをあげ、俺は奥で弁当を食べる事にした。




しかし、自衛隊は都市部奪還作戦なんか良くやってたな、流石ゴジラにも立ち向かう自衛隊。




まだ初日なのにもう帰りたいよ、オルトロスの縄張りには入りたく無いから帰り道を考えないとな、都市部は恐ろしい。




お昼を食べ、環7を歩いていると、前に住んでた旗の台に近づいて来た、しかし前方のマンションの上に大きな鳥が居た。




俺はマリアから降り、対物ライフルで仕止めようと構える、スコープで見ると、鷹か鷲かは解らないが猛禽類のモンスターがいる。




俺は頭に狙いを定め、引き金を引いた。




見事に頭に命中、喜んでいると。




「雅也、モンスターが集まって来る逃げるぞ」




マリアに飛び乗り逃げる事に。




(せっかく狩ったのに、モンスターに横取りされ、尚且音で集まるモンスターに追われるとは、前にもこんな事が有った様な・・・有った有ったダンジョンで、しかし俺も学習して無いな)




結局、国道1号線まで逃げて来た、前に住んでいた旗の台には寄れなかったが、目的の倉庫街には来れたので資材を回収して、今日は倉庫で休む事にした。




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