PDCA
フェイズ1:
【リーブラ社電脳捜査】
担当:時崎アリス 由城未結 補助:由城由
【春眠症候群情報確認】
担当:逢坂涼子 白鷺文香 補助:由城由
【春眠症候群と同時期に発生しはじめた怪異現象の調査】
担当:鷹司文乃 竹内遙 枯野吉乃 補助;由城由
【セーブの保護及びアーディアルハイドへの帰還について確認】
担当:由城由 白鷺文香 鷹司文乃 セーブ 補助:枯野吉乃
フェイズ2:
【アーディアルハイド内での春眠症候群患者の捜索】
担当:由城由 白鷺文香 鷹司文乃
【地球での春眠症候群患者との接触】
担当:竹内遙 白鷺文香 枯野吉乃 由城由
【襲撃者の根本排除】
全員で
【春眠症候群の原因調査】
担当:白鷺文香 由城由
フェイズ3:
【竹内遙の記憶調査】
全員で
【春眠症候群の治癒方法の確立もしくは原因の排除】
全員で
「とりあえずこんなものでどうでしょうか」
「いや、俺の仕事多すぎないか?」
フミカがメイドさんの紫苑さんに頼んで準備してもらったホワイトボードに書き出した計画表にはメインの担当者の名前が書かれていた。しかしそれぞれの題目において俺の名前がないところが無かった。
「そうです。ユウ兄さんは何でもできるスーパーマンじゃありません」
「そうですか? ユウさんが一緒だととても安心なのですが」
「私が働くところが少なければ何でも良い」
「男の子が由城君しかいないし、一部しょうがない部分もあるんじゃない?」
「お兄さんならきっと大丈夫」
「ねぇねぇ、ユウお兄ちゃん。私の名前はもっと書かないの―?」
それに対して皆好き勝手反応をする。反対票が2、賛成票が4,そして無効票というか我関せずというかわが道が行くのが2。民主的解決により俺の計画の補助あるいはメインでの参加が決まったのだ。
襲撃者については、先手を打つべきではあるだろうが一度失敗している手前新しい戦力の用意や根回し等を考えるとそんなにすばやく逐次投入はないだろうということでだいたい皆の意見が一致していた。
「他にやりたいことは皆さんありますか?」
「はい、特訓とか必殺技を編み出したいです!」
「寝たい」
「ユウお兄ちゃんとフミカお姉ちゃんがいつもどんなことして過ごしてるとか、見たことないものいっぱい見てみたーい」
「?」
本当に皆好き勝手話しており、このぐだぐだ感はまるで修学旅行というか文化祭の出し物決めとかみたいなまとまりの無さだった。そういった各人の要望がどんどんと計画表に書き込まれていく。
「逢坂さん、文乃さんどう思います?」
「無理にそんな黒幕とか、危険なことに関わらないのも手じゃないかなぁ」
「そうなー。それよりもおもしろいことはいっぱいあるさかい。授業もやっと今期分は試験全部終わったところやし。とはいえ長期休みに入るからには、面倒事の種は摘んでおいたほうが楽やろうな」
「確かに結局向こうから関わってくるなら、先手とるのは必須ね。超常現象事件への対応とそこは一緒ではあるわね」
最初は平和に危ないことをしなくていいかもと逢坂さんは言っていたが、文乃さんの言う通りの危険があるならばそれは別の話みたいで。そりゃあ結局降ってくることが予見できる火の粉があるならば先手を打って潰したほうがいいという、超能力者の業界の常識みたいなことがあるようだった。
ふと皆を見ていると、メイドの紫苑さんがそばで控えてマジック等を渡してあげていたりタイムキーパーや司会進行などフミカの手助けをしていた。当たり前のようにいるものだから、二度見してしまう。すると二度見した時にこちらの視線に気づいたのか、目線を合わされる。
フミカの手助けが必要ないと判断したのか、こちらに用があったのかさりげなく皆から抜けたと思われないようにこちらへと近づいてくる。
「由城様、フミカお嬢様がこんなに友人や妹分といった方々とはしゃぐのは珍しいことなのですよ」
「そうなのか」
「その内容がいかにおかしなことでありましても、私話す相手がいないものですからご安心くださいませ」
「いやいや、そんなこと考えてないから」
「おや、友達が少なくて可哀想だとかは思っていないということですね。それなら重畳。当家の敷地内にいる限りは火の粉等がありましたら私が始末をつけますので、安心して作戦会議していただければ」
「メイドさんが言うようなことか、それ」
「むしろメイドが言わないで誰が言うのでしょうか。恭司様や文藻様のお二方は正直守る必要がないほどに力がありますし、よほどのことがなければ当家は安全地帯ですとも、ええ」
「お、おう」
ある意味このメイドの紫苑さんがファンタジーなのかもしれない。紫苑さんはそういえば、フミカや文乃さんの何なのだろうか。そうふと思ったが、別に大事なことじゃあないし、まぁいいか。
「ユウさーん、ユウさーん。計画がたておわりましたので、もうお疲れでしょうしのんびりとお風呂にでも入ったらどうでしょうか?」
「それでしたらすぐにでも支度ができます。メイドに下着等見られたくないとかありましたら申し伝えいただければ衣類に触れはしませんが」
「お風呂! ユウお兄ちゃん一緒に入ろう!」
お風呂という言葉に年少組が騒ぎ始める。セーブが風呂に入ろうと言い出したことを皮切りに、一緒に入るなだのー、恩人の背中ぐらい流す―だの、お風呂に人がいっぱいいれば寝ても安心だの。もう何を言ってるか聞き取れないことだ。
最大の問題は、風呂に一緒に入ることを了承すれば白い目で見られることだろう。とはいえ、否定するとそれはそれで年少組がしょんぼりとするのだろう。
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