第7話二人きり

二人きりに話すのはたまにあった。

だけど、今日はいつもと違うことがあった。

「ねぇ、さとる今日は外に来てよ〜」


「やだ⋯」

そんなに嫌がる事ないじゃん⋯

「私のそばに来るの嫌?」

不安そうに聞くとさとるが言った。

「ちょっと待ってろ⋯。」

そう言うと窓から離れたさとる。

「ん、来たから部屋戻っていい?」

さとる確かに君は外に出て来てくれたよ。

戻るのはやすぎ絶対逃さないぞ!

「えっ⋯戻っちゃうの⋯?」

少しうる目で聞くとさとるがよしよししてくれた。

えっ、これあきらかに子供扱い。

でも、いっか。

誰かによしよしされたの初めてだし。

「フフッ、よしよし初めてされた〜」


「じゃ、俺は部屋に戻る。」と言って去っていった。

窓から「また夜話そうぜ」と言った。


だから最近は、寂しいなんて思うことはなかった。


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