第216話

「え、じゃねぇ~!

 早く逃げるンだァ~ー!!」

 その間にも、後部座席の不審な男は雄叫おたけびを上げ、ライターの火を紙袋の中へ放り込んだ。

「わァァ~ー~ー~~ーー❗❗」

「バカがァ~ー!!」

 アタシは、強引にレイラの手を引っ張り、バスの前方へ逃げ出そうとした。

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