第38話 今夜もキャンプファイヤーの火が灯る

 炎上。

 今や、解説がいらないほど私たちの身近になった『炎上』という言葉。

 ネットで見ると「インターネット(SNSなどを含む)で好意的ではない意見が集中的に書き込まれる」状態だ。


 かつては芸能人や政治家にとって命取りともいえるほど禁忌だった『炎上』が今ではわざと炎上しやすい話題、具体的には批判される、または反感を買う言動をする人たちが増えた。


 私は炎上を『キャンプファイヤー』としてみている。

 キャンプファイヤーをしている間は高揚感や一体感などがあり楽しいものだが火は、やがて消える。

 多くの人たちは別のキャンプファイヤーに移るが、何らかの理由で移動できない人、それが信念という自意識過剰なのかプライドなどというエゴなのかは分からないが、は自分たちに注目されないと分ると既に炭になったやぐらに灯油をまいて火をつけて人を呼び寄せようとする。

 それでも、人が来ないときには自ら灯油をかけライターを開け閉めして「ほら、人間発火だよ‼ 早く集まらないと死んじゃうぞ‼」などとパフォーマンスをする。

(これが私の目に映る炎上芸人さんたちのイメージ)


 この手の人たちに実力があるかと言われると私は首をかしげる。

 言っていることはオーバーだが、中身が伴ってない。

 かつて『背中で語る』なんて言葉があったが、言葉にしなくても実力のある人は威圧やカリスマではない不思議な魅力で人を引き付けた。

 もっとも、往年のカリスマも下手をすると単なるわがまま爺さん&婆さんになるから怖い。

 

 日々、努力。

 これしかないのだろう。

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