第9話門前町で・・2

「僕自身には見た目が僕の違う従姉の姉ちゃんが居る・・其れが河瀬加亜良そうカーラ姉ちゃんだ僕との年齢は15違うんだよね確か


姉ちゃんは否僕から見て伯母さんに当たる人が所謂北欧系の人で伯父さんは国際結婚をしたそして生まれたのがカーラ姉ちゃんだ


そして僕自身のお父さんは河瀬の生まれだけど御母さんの家に婿養子をする形で御父さんは河瀬の名を捨てたとお父さんは言って居たな確か


そして幼き日の僕はカーラ姉さんを自分の姉の様に接して居た・・だがあの時の日本と言う国は肌の白い事そして何より耳の長い存在を警戒して居たのだ


そしてカーラ姉さんは生涯に渡り日本の本土に帰る事なく此の鳶の島諸島群で其の人生を終える事を選んだんだよね其れで僕自身は最終的に彼女の喪主を勤めそして後は知っての通りの展開だ


カーラ姉ちゃんからして見れば信じられる存在は自身の家族や親族そして自分を普通の人として扱っている存在しか本心から出す笑顔などの感情を見せる事はしなかった


そう鳶の島諸島群は人間も暮らす事が出来るが其の島特有の気候と言うか早い話一種の風土病のせいで人間からすれば鳶の島以外の所謂本州や九州などの本土と比べ早死にするそうだ元に姉さんは齢39歳で死んだ」そう曾爺さんの身内の話だ


そう加亜良さんの墓は今鳶の島に存在しないのだ其れで何処に有るのかは彼女が生まれた場所では無い曾爺さんの眠る場所に居るのだ


そう其れが彼女が望んだ事・・さて今日カーラさんは鳶の島諸島群に流される前は立派な軍人であった確か階級は海軍少尉だった筈だ


カーラさんは否此の世界では否此の世界線での所謂徳川幕府の末期の1840年代から随時女性でも才覚の有れば旗本にすると言う独自すぎるルールと言う物が存在をしていたが故に1865年の徳川幕府の終焉の間に32の新規旗本が誕生をした


そして其の流れと言うか気風が新政府にも受け継がれ女性でも軍人に成る事が出来ると言う気風が生まれた・・だが其れでも未だに将官クラスまで上り詰めた存在は一人として居ないし


まあ其れに女性が軍人と言うか所謂職業軍人と呼ばれる尉官クラスに所属をする女性の親や親戚が元軍人と言う条件が無ければ士官学校に入る事すら許され無いのだ


まあだからカーラさんの親父さん曾爺さんの伯父さん否此処は家の名誉の為に本名の河瀬岸雄さんは所謂士官学校の出で最終的な階級は海軍中将でそして戦時中に確か樺太沖海戦又は間宮海峡海戦で確か喜司雄中将の乗る空母金沢は沈没した際に其の儘戦死をしたんだよなあ


さて曾爺さんの話をする前に曾爺さんはある写真を見る事が有る其の写真には「曾爺さんとカーラさんともう一人の少女が写って居る色褪せたモノクロ写真」を見て居るのだ


だからこそ大よそ曾爺さんが先程述べた鳶の島で撮った写真なんだろうな・・さてもう一人の少女はどことなくカーラさんに似ているのだ「所謂年の離れた姉妹」と言う表現が非常に似合うだろう


そして曾爺さんに此の少女は何者かそして何時頃此の写真を撮ったのかを教えて貰った「まず最初に此の少女の名前は「チャラ・諏訪野」所謂日系人と言う存在だった・・まあ今は日本国籍を取得をして居るんだけどね


そして彼女とはあの鳶の島で出会ってから今でも家族の様に居や家族ぐるみで親戚の様な関係を築いて居るんだよね・・だけど彼女は僕より早く死んでしまったんだよね彼女が死んだのは今から5年前に成る



そう何時も正月やお盆とかに来ていた「諏訪野伯母さん」が此の写真に写る人が幼き日の彼女だよ・・さて今どの辺まで話したかな」そう曾爺さんは述べた

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