167:やっぱり、焦ってたんだと思う。
そしてその時代の私は、後輩くんがそんな気持ちでいて、自動販売機の前でそんなできごとが繰り広げられていたことなど、知るよしもなく。
ただ自堕落な生活を繰り返し、さらに墜ちていっておりました。いろんな意味で。
二年生のときにはまるまる休学していた私はいちおう、大学に復学しました。
まあけっきょく半年も続かず、ギブアップして中退することになるのですが……。二年生のときには私は学校に行きたくて、行きたくて行きたくて行きたくて、早く復学したいと願っていて、まわりにもそれを言っていたのに、復学したあとやっぱり行けなくなりました。ずるずると。私自身もとても私に失望して呆れましたし、ということは、まわりのひとたちなんてなおさらそう思っていたことでしょう。
ただ、ほんとうに、行きたかったのは事実です。
それは、私は勉強が好きなので、純粋に勉強をしたいという気持ちもあったとは思いますが。それ以上にやはり差し迫った気持ちの問題といえば、焦り、ということがまず大きかったんじゃないでしょうか――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます