第1550話 運動会報告
運動会でした。
子ども達の。
前夜祭の夕食が危うくロールキャベツになりかけて、すんでのところで
というわけで運動会なのでした。
ただまぁ、アレですね。やはり子ども達も大きくなりましたし、息子に至っては運動会も5回目。だからまぁわかってたんです。特に今回は何もないぞ、って。
ただ、準備運動のダンス(ラジオ体操の代わりに、よさこいソーランみたいなやつを踊る)を踊る息子の動きがやけになめらかでですね。能力者なら確実に水のやつだし、なんかもう日舞の師範みたいな動きだったんですよね。よさこいですから、ある程度勇猛な感じと言いますか、「ヨッコイショー!」みたいな躍動感に溢れたやつなんですけど、息子だけそこはかとない「どすえ感」。
「ヨッコイショ、しはります?」
みたいな感じでね。まぁ、一つも伝わらないと思うんですけど、それがもうハイライトでしたね。開始10分でハイライトでしたわ。
それでですよ。
今回の運動会がそこまでのネタ大会にならなかったのはもう一つ理由があるんですよ。旦那が仕事で途中から離脱してしまった、というのが大きいですね。
で、以前こちらのエッセイでも度々登場した、旦那の弟さん、
まぁ私も正直なところ、その輪に入ってキャッキャと観戦したいというよりは、
幸い、我々は後から来たため、その存在を気付かれておりません。高さがあるので、万が一後ろを向かれても見えにくいし、紫外線対策のでっかい帽子プラス大きめマスクでお忍びの芸能人感あるし、気配消してりゃバレない! よし、このままやり過ごそう!
これがコミュ障の発想です。知り合いでもなんでも、出来る限り会いたくない。会うつもりで会う時以外は会いたくないのです。わかりますかね、この気持ち。
ですが、半分くらい終わった時にですね、その数メートル離れたところにいるお姑さんから電話が来ちゃって。
ちょっと暑さも厳しくなってきたので一足先に帰ろうと思うんだけど、松清さんはどこにいるの? って。
一言挨拶してから帰ろうと思ったんでしょうね。なので、まぁ、観念して白状しました。
宇部「お義母さんの斜め後ろにいます」
メリーさんですよ。
内気なメリーさんです。
お姑さん「えっ!? 何で!?」
そりゃそうです。普通、そんな近くにいたら合流しますって。特にこのお姑さんはですね、どちらかといえばコミュ強なのです。どちらかも何もコミュ強です。あら奥さん久しぶり! ってグイグイイケるタイプ。
お姑さん「松清さんもこっちで見たら?」
宇部「いや、その、大丈夫です。あの、椅子で見てるので」
お姑さん「そう? とにかく私は帰るわね」
宇部「はい。お疲れさまです〜」
良かった、何とかなったと胸を撫で下ろしておりますと、今度は次嫁さんがやって来ました。電話ではありません。私は電話番号はもちろん、彼女のラインも知りません。
次嫁さん「あー、松清さんこんなところにいたー!」
宇部「あっ、どうも〜」
次嫁さん「えー、一緒に見ましょうよー」
宇部「いや、もう、ほんと全然私はここで。あの、私あれだから、椅子の方が良いっていうか」
次嫁さん「そうなの?」
宇部「あの、うん、そう。膝。そう、膝がね、悪いから、椅子の方が楽なの」
次嫁さん「そうなんだ〜。じゃ、仕方ないか〜。それじゃ〜」
宇部「はい〜」
おばあさんの断り方よ。
膝が痛くて曲げられないおばあさんの断り方なんですよ。
次嫁さんはですね、私とタイプがマジで真逆の陽の者なので、明るくて良い子(確か8つくらい下)なんですけど、陽の力に当てられて溶けちゃうんですよ、私が。
だけどまさか、
「いや私、カクヨムでコメント返信したりつばさ用の新作書くのに忙しいし、Twitterチェックしないといけないんで」
なんて言えるわけないじゃないですか。
最近長時間正座すると膝が痛いのは本当だし、突発的な一身上の都合によりトイレにもすぐ行ける感じにしときたかったし、何よりもそのパリピ感のある陽の空間は無理です!
というわけで肝心の運動会では特に何もありませんでした。
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