第1390話 時代なのかしら

 こないだね、ちょっと忙しい日があって。


 午前中にね、子ども達の学校に行って、娘のクラスに読み聞かせをして、そんでその数時間後、午後はPTA参観日で。ヘイヘイ、どうして同じ日に読み聞かせボランティアを組み込んだんだ、担当さん!


 皆が皆、車で移動していると思うなよ。こちとら徒歩じゃい。こないだ雪降ったから、自転車はシート被せちゃったっつーの。また春にお会いしましょう。


 もうね、元々スーパー汗っかきの私ですからね。15分早歩きして学校行って、15分腹から声出して読み聞かせして、そんで15分のんびり歩いて帰宅したら、「滝行でもしてきた?」ってレベルでべっちゃべちゃですよ。予定ではそのまま家でまったりして授業参観だったんですけど、この状態で数時間過ごしたら風邪引くわ! ってことでシャワー&全着替え&お洗濯よ。


 さて、余計な仕事が増えたものの、気を取り直して授業参観です。子どもが二人おりますと、時間配分が重要です。ありがたいことにウチの子ども達は私に似ず「参観日にお母さん(ママ)が来てくれるの嬉しい!」タイプなものですから、どちらかに偏るわけにはいきません。私なら姉に譲るよ。私の方来なくて良いよって言うけどな。


 それでですね、娘の方はまだ1年生ということもあり、授業というよりは、なんかちょっとゲームみたいなやつで、ワイワイキャッキャしてたんですが、息子の方がですね、何かいつもと違う感じの発表で。


 なんて言うんだろう、いままでの感謝と今後の抱負、みたいな。


 えっ、何?!

 突然何!?

 私、泣く準備なんてしてないんだが?!


 そこでふと思い出すのは、職場の先輩方からの「4年生(10歳)になったら、二分の一成人式がある」という言葉。


 あっ、ウチの子早生まれだから忘れてたけど、そっか、4年生じゃん!

 でも、二分の一成人式ってもっとちゃんとした式典みたいな感じでやってたような……?


 後にわかったのは、成人の年齢が変わった(20歳→18歳)ことで、えっ、じゃあどうする? 今年はなんかふんわりやって誤魔化す? みたいなことになったらしく(もちろんもっと言葉は選んでたけど)。今回の発表を以て二分の一成人式に代えさせていただきます、っていう。


 いやいやいや!

 マジかい!


 とまぁ、文句を言っても仕方ないです。コ□ナの8波も来てますしね。しゃあない、しゃあない。


 それで、その発表の内容なんですけど、一人一人の発表では、今年一年頑張ったことと、将来の夢、みたいな感じでして、あれですね、男子はプロゲーマーになりたい子が多かったですね。なので、今年一年頑張ったことも、普通に「○○(タイトル忘れた。なんかエイ何とかって言ってた)というゲームを頑張りました」って言うんですよ。頭の古いおばちゃんである宇部さんはびっくりですよ。いまはほら、『eスポーツ』でしたっけ、ゲームの大会もありますしね? プロゲーマーっていうのも昔よりずっとずっと市民権を得ているじゃないですか。


 だけれども、そもそもゲームをしない人間なので、どうしても、『ゲーム=遊び』のイメージが拭えなくてですね。それが職業になるってどういうこと!? スポンサーがつくとか、どういうこと!? ってクエスチョンマークしかないやつなんですよ。


 それで、プロゲーマーになりたいので、動いてる的(?)にあてられるように頑張ります、みたいな感じで締めてて、まじかよ、ってびっくりしましたね。これも時代なのかしら。


 それで、女子は看護師さんとか保育士さんが多かったですね。4年生ともなるとパティシエさん(あるいはケーキ屋さん)みたいな可愛い感じよりもちょっと現実味が出て来るというか。いやパティシエさんも十分現実的なんですけど、あれはもう可愛いし夢がある感じじゃないですか。わかります?


 私の時代ってもっと、学校の先生とか、野球選手とかあった気がするんですけど、そういうのは一人もいませんでした。さんざんワールドカップで盛り上がってましたけど、サッカー選手もいませんでした。


 あっ、女子の中にですね、小説家がいたんですよ! しかもミステリ作家になりたいって。もう心の中でめっちゃエールを送りましたね。頑張れ、いつかカクヨムここに来い! って。いや、もう登録してるかもですけど。


 ちなみに息子の夢は発明家でした。

 これもかなりマイノリティだったらしく、誰とも被りませんでした。

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