第1093話 己の力で引き当てる
皆様、ハッピーバレンタインでしたか?
宇部家はまだまだ家族間(&親戚間)でのバレンタインしか発生しませんので、子ども達が惚れた腫れたの愛憎劇に巻き込まれることもなくまだ平和です。
だけど、一度は夢見るわけですよ。
娘が恋する男の子のためにチョコを手作りしようとしてとんでもない失敗をするとか(物陰からこっそり見ていたい)。
息子が本命チョコをもらってくるとか(物陰からこっそり見ていたい)。
子ども達がいまのまま大きくなるとすると、たぶん娘は謎の自信でめちゃくちゃ張り切ってとんでもない失敗をしそうだし、息子は本命だろうが義理だろうが「わーいありがとー!」ってニッコニコでもらってくるんだろうなって思います。まぁ、まさかこのまま大きくなることはないんだろうけど。
さて、保育園や小学校はもちろんお菓子の持ち込みは禁止ですので、本命はもちろんお友達にさえあげたりもらったりが出来ないのですが、さすがは息子だな、と思う出来事がありまして。
うちの近くのスーパー、稀に抽選をやってるんですよ。3000円ごとに抽選券が発行されて、その週、あるいは翌週の日曜日に抽選会っていう。
その抽選日が13日で。
翌日がバレンタインなのでね? 私は娘とチョコを作ってまして。作って、なんて偉そうに書きましたけど、実際は『バームロール』っていうブルボンのお菓子をチョコペンとカラースプレーでデコるだけっていう、完全に子ども向けの手作りチョコなんですけど。
で、パパとにいに、従兄弟君とそのパパ、そしてじいじの分をラッピングまで終えてですね、旦那に「もう帰ってきていいよ」とLINEしまして。待つこと数分、彼らが帰ってきたわけなんですが――、
息子よ、お前、その袋の中のチョコは何? ポケットティッシュも入ってるけど、チョコは何!?
確かに旦那は「息子と抽選してくるね」と言っていたのです。3回引けるな、とも。この抽選、なかなか渋くてですね、結構挑戦しているんですけど、ポケットティッシュしか当たったことがなくて。いつだったか5回チャレンジした時があったんですけど、ものの見事に全ティッシュだったりして。
なのに、彼は当ててきたのです。
翌日にバレンタインという、このタイミングでチョコを当ててきたのです。ここぞという時の謎の引きの強さを見せてきたのです。旦那が引いたのかと思いきや(ホームセンターの新春くじで2等を当てた男。何か高そうな味噌でした)、今回は息子が当てたとのこと。
己のチョコは、己で当てるんだよォォォ!
そんなことは微塵も考えていなかったでしょうけども。ええ。
ただ、我々夫婦は大盛り上がりでしたね。
宇部「息子、バレンタインチョコを自分で引き当てて来たのか」
旦那「そうなんだよね。いつもはティッシュなのに。このタイミングで」
その後、パパのばあちゃんとママのばあちゃん、妹、従兄弟君のママ、そして私からと大量のチョコをゲットし、現在、宇部家の冷蔵庫はチョコ関係でパンパンです。もらうのは嬉しいんですけど、処理が大変よ。
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