第901話 準備
息子のね、一人でお使い第二弾の準備をね、しているわけです。
とはいえ、今回の準備はあれですから。財布を作るとかそういうのじゃないですから。
よくよく考えたらですよ。
いままで息子と(というか家族で)お買い物する時って、ほんとに何も考えていなくて、例えば、ウチで使ってる洗剤はこれだよとか、牛乳はこういうのを買うんだよ(安くても『牛乳』を買う、みたいな)とか、そういうのを教えたことなかったなぁって。
でも、そうは言っても洗濯洗剤なんかは目につくところに置いてるし、覚えてるだろって思って。
そんで、こないだの日曜、私の仕事終わりにみんながお迎えに来てくれた時にですね、一緒に洗剤コーナーに行って質問してみたんですよ。
宇部「息子君、ウチで使ってるお洗濯の洗剤はどーれだ?」
息子「えーっとねー! この……緑のやつ!?」
宇部「(かすりもしねぇときたもんだ)うーん、違うナー? ほら、洗面台の隣に箱2つあるじゃない?(ボ○ルドの水色とピンク)」
娘「私わかる! ピンクのやつデショ!」
宇部「そうそう!(こいつはこいつで水色ガン無視かよ)」
でもその後娘は水色のもあると言い出して、恐らく好きな色の方から言ったんだろうな、と。
やはりこういうのって女の子の方が見てるものなんでしょうかね。ほら、よくね、普段買い物に行かない旦那さんにお使いをお願いしたら、全然違うメーカーの(しかも無駄に高かったりして)やつを買ってくる、みたいなやつ聞くんですよ。
ウチの場合は日常的にお使いに行ってくれるというか、何なら冬場なんかは私が仕事帰りにスーパー寄るのが大変(徒歩だし、雪だし)ということで、旦那がお買い物番長だったりするため、何曜日はどれが安いとか、これの底値はいくら、みたいなのを熟知してたりするわけですが。
とはいえ、旦那も最初からこんなスーパーお使いマンではありませんでしたしね、最初は誰でも一年生なんて曲もあるわけですから、ここから成長してもらえれば良いわけです。
まぁ、洗剤もね? いきなり全然違うやつの詰替え用を買ってこられたら困りますけど、最悪ボトルならね? それを使えば良いわけで(ウチいま
違う違うって怒ってやる気なくされる方が困りますから。
しかし、いざ子どもにお買い物の練習をさせるとなりますと、ほんと何を買ってきてもらえば良いか悩みますね。本来はほら、ママお料理で手が離せないから、お味噌買ってきてー! みたいな流れで突発的に発生する緊急クエストみたいな感じなんだと思うんですけど。
食べ物はね、ハードルが高いように思うんですよ。
まだカレーのルーとかなら良いんですけど、野菜もね、こう、見方みたいのがあるじゃないですか。グラムで入ってるやつなんかは、でかいのが3つのと小さめのが4つだったりすれば、その時の料理の感じで小さめのが4つのが良いなとかね、そういう好みもあったり。
お肉やお魚はいま時期怖いですし。最後に買うとか、買ったら寄り道せず帰るとかね。そういうのはちゃんと教えておかんとな、とか。
いやこれもね、失敗しながら学んでいくものではあるんですけど。でも、知識としてあった方がそりゃあ良いじゃないですか。
こうやって考えすぎて考えすぎてパンクして、そんで、駄目だ、まだ早いな、っつって――、
いまの甘えん坊の息子君が出来上がるわけですね。
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