第789話 ゴースト作家になれそう
ウルトラセブンとウルトラQが放送されるようになり、もうすっかり昭和のウルトラシリーズに釘付けの息子です。
娘はというと、ウルトラQの2話で登場したでっかいナメクジ(ナメゴンというらしいです)に可愛らしく「きゃー、こわーい」なんて言ってたものの、最後の方でそのナメクジが海に落ち溶けていくのを見て「あ、溶けたわ」とやけに冷静なコメントをしていたのが個人的にツボでした。
最近の息子、お気に入りの絵本作家さんがいるようでして。
『よしながこうたく』さん、という絵本作家さんなんですけども、この方の絵がまぁダイナミック。『給食番長』などの番長シリーズがあってですね、学校でも何度も借りては読んでいるそう。
そんな『よしながこうたく』さん、ウルトラマンとのコラボ(?)絵本も描いてらして、今回はその『ぼくだってウルトラマン』シリーズを2冊借りてきました。ウルトラマンになった少年が、ウルトラマンやウルトラセブンと一緒に戦う、といった男子には堪らないストーリーです。デフォルメされたウルトラマンではなく、結構細部までしっかり描かれていて、お顔のアップでは、ちゃーんと目が複眼みたいになってるんですよ。
うはぁ、細けぇ。
それでですね、夜、子ども達におやすみなさいをして、居間に戻りますと、テーブルの上に描きかけの絵が置いてあるわけですね。
見るとその『よしながこうたく』さんの『ぼくだってウルトラマン』の絵なんですよ。表紙っぽいタイトルもあって。
それを旦那と見て、相変わらず息子の絵やべぇな、って笑ってたんですよ。息子の絵って、お手本を見ながらその通りに描くことが多いものですから、絵本なんて最高の資料なんですよ。フルカラーですし。
でもね、おかしいなって思うんですよね。
ぱっと見、『よしながこうたく』さんの絵本の模写っぽいんですけど、タイトルも違うし、どんなにページめくってもそんなシーンないんですよ。
違う、これ、あいつのオリジナルだ……!
あいつ、『よしながこうたく』さんのタッチを真似て別のお話描こうとしてるんだ!!
えー何もう、こっわ。
お前の将来、何。
ゴースト作家なんじゃねぇの。
やめてよ、後々色々バレてよくわからない謝罪会見とか。
何かもう、『その通りに描く』部分のスキルが上がりすぎて、母は心配です。まだゴースト作家なら可愛いものかもしれません。偽札とか作り始めたらどうしようとか、母の妄想(暴走)は止まりません!
ちなみに、学校でプリント学習があると、その裏にとんでもないクオリティのウルトラセブンとか描いてくるので、プリントの出来の方を褒めるのが先か、それとも自信満々で見せてきたウルトラセブンの方を褒めるのが先か、最近ではそんな部分も小さな悩みのタネだったりします。
問題解くよりも裏に絵を描くことがメインになってるからな? お前学校に何しに行ってんだ。
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