第773話 パッションがどうにも

 どうにも止まらないんですよ。


 いまスマホで『どうにも止まらない』って打ってたら、予測変換で『どうにもとまらない~ノンストップ』って出て来たんですけど、何これ。山本リンダさんの曲?(検索してみたら本当に山本リンダさんの曲でした)


 そんなことはまぁ置いといてですよ。


 いまちょっと、私のパッションがおかしなことになっててですね。違うんです。宇部さん年がら年中おかしいじゃないですか、ってそうじゃないんですって。そりゃ年がら年中おかしいですけど、私だってまともなこと考えてる時はあるんですよ。


 私はですね、オタクとかそんなようなカテゴリに属するタイプの人間ではあるんですけど、何でしょうね、特にこれといって『推し』みたいなのはなかったと言いますか、そりゃあね、この作品ならこの人(人間じゃない場合もあるけど)が一番好きかな? みたいなのはあるわけですけども、別にそこまで熱を上げたりなんてことはしなかったわけです。

 

 特撮も、ライダーとか戦隊とかウルトラマンとか全部ひっくるめて大好きで、その中でも例えばこの怪人は造形が良いよねとか、やっぱり昭和といえば暗い過去だよねとか、はいキタ兄貴また助けに来やがった、最高! みたいなのはあるんですけど、それくらいだったというか。あくまでも作品や世界観が好きというか。


 それが。


 もうやっばいくらいハマってる。忍たま乱太郎にハマってる。少年達(しかも忍者且つ学生とか最高)がキャッキャウフフするのがこんなにまぶしいとは、オバちゃん知らなかったわ。ある程度の年齢になってからJの者達にハマる人みたいな心境ですよ。


「別に彼らとどうこうなりたいわけじゃない。ただ、見守りたい」


 みたいな。

 もうね、見守りたい。

 私、忍術学園の食堂のオバちゃんになりたい。台詞だって「お残しは許しまへんで」だけで良いし、何ならここまで身体も絞ったけど、あのヴィジュアルになったって良いくらい。


 そんでまた衝動的に布を買ってしまってですね、ほら、ミシンちゃん帰って来たから。グッズ、作ろうって思って。


 もうこのパッションがどうしようもなくて。

 絵が描けたらね、絵を描いてそれこそpixivあたりに載せるんだと思うんですけど、それっぽい絵なんてもう何年も描いてませんからね。いまの私に描けるのはアンパンマンくらいなものですよ(子ども達が小さい頃に描きまくった)。


 だから、何かこう……わかる人にはわかる程度の、普段使いも出来そうなバッグとかそういうのを作れないかなって思っています。思ってるだけなのに布を買っちゃうっていうね。いや、無地なんですけど。『推し』の子の制服の色なんですよ、ええ。


 そんでね、布が届きまして。早速作りましたわ。後は持ち手をどうするかな、って感じ。


 パッションってすごい。私平日の夜に何やってんだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る