第557話 釣りガール
昨日のね、アウトドア女子の話の続きっぽい話なんですけども。
キャンプ女子もなかなかたくましくてすごいなって思うわけですが、釣り女子もすごいなって思うわけです。こちとら『おさかな苦手勢』ですからね、なんてったって。って言うと、500%、北海道生まれなのに(しかも限りなく漁村)?! って言われますけど。もうほっとけ! って感じです。嫌いなものは嫌いなんじゃあ!!
何なんでしょうね、この北海道民なら魚介大好きだろう、っていう思い込み。それを言ったら私、生魚だけじゃなく貝類もカニもほぼ食べられませんから。火の通ってる魚と、魚卵、海藻、あさりくらいまでの大きさの貝(しかも味噌汁に入ってるやつ限定)、カニクリームコロッケかカニカマ(騙されるな、カニカマはカニじゃねぇ!)なら食べられるんですけどね。ちなみにアレルギーとかではないです。ただ嫌いなだけ。
こういうことを言うとですよ、「それは人生の半分損してるよ」って言われるんですよね。あと、お酒飲まないって言った時も。
何よ。てことはあなたの人生って半分は魚介あるいはお酒なの? 人生の半分がそれで本当に良いの? 私、あなたのその人生の方が心配だよ。もっと他にあるでしょ?! ちょっと思い出してみよう?
いつかそう返してやろうと準備だけはしています。
じゃなくてね、そう、釣りのお話なんですよ。
釣りってすごいじゃないですか。
まず何がすごいって、だいたいの場合屋外ですよね。屋内のもありますけど、まぁほとんどの場合屋外じゃないですか。紫外線を恐れないんですよ。まずそこが恰好良いですよね。
そんで、あの竿。糸とかもうすごいじゃないですか。しかもあれ針ついてるんですよね。私もう自分を引っ掛ける自信しかないですもん。あと、ぐっちゃぐちゃに絡まって、それをほどくだけで一日終わりそうです。
それから、何といっても餌ですよね。だいたいの場合虫じゃないですか。ということは、釣りをする人って虫をつかめるんですよ。つかめるだけじゃなくて、それに針を刺せるんですよ。もう尊敬ですよ。
で、最終的には釣った魚をさばくらしいじゃないですか。おいおい、シェフかよ。材料を現地調達するタイプのシェフかよ。
仮に私が上記のポイントをすべてクリアしたとしてもですよ、虫は正直厳しい戦いになりそうですけど、虫以外の餌もあると聞いたんでね、そういうのでクリアしたとするじゃないですか。
それでも最後のやつはかなり高い壁なんですよ。いやきっとね、練習すれば私だって三枚おろしとかね、そういうのも出来ると思うんですよ。でもね。
そのおろしたやつ、誰が食べるの?
私、食べられないのに。
完全に無駄なことをしてる感じになるんですよ。わざわざ朝早くに起きて、紫外線対策もばっちりしてね、針や糸と格闘してね、そんで餌も頑張ってつけて、そんで釣ってね、さらには調理までこなして、だ。
「あっ、私、これ食べられないので、誰か食べます?」って。
食べたいほど魚が好きにでもならない限り、私は釣り女子にはならないんだろうな、って思った次第でございます。
先日、近所のホームセンターでお会計を待っておりましたら、私の前の可愛らしい女子2名(もちろん恰好もおしゃれ)がですね、釣り竿と餌のパック(何か虫のやつ)を買ってましてね。へぇー、あんな可愛い女の子(たぶん20代前半)が釣りとかするんだー、すっげぇー、ってガン見してたんですけど、お会計後、その片方がレジさんに言うわけですよ。
「あの、割りばしってあります?」って。
レジさんが「商品ですか?」って聞き返すと、「そうじゃなくてー、この虫つまむ用のやつなんですけどー、ただでもらえたりとかしませんか?」って。そこのホームセンター、カップ麺とかそういうのすら売ってないタイプのお店なので、そういうサービスの割りばしとかたぶんないんですよ。レジさん、めちゃくちゃ困ってましたね。
もしかしてあの子達も餌に関してはギリギリなのかもしれません。それでも、そんなギリギリでもやりたいと思うのが釣りなんでしょうね、そう考えると俄然興味が――!!
いや、全然いまのところは。ほんとにもう。
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