第523話 ざいりょう

 まぁ私には全然関係ない話なんですけど、この7月って23日から4連休だったんですね。海の日、スポーツの日、そして、土曜、日曜、と。


 いや、祝日1個くらい6月に寄こせよ。

 そう思いません? 何だよ、スポーツの日って畜生。スポーツなんて何月にやっても良いでしょうよ。とにかくどんな日でも良いから6月に祝日を!! もういっそ6月4日の虫歯の日を祝日にしましょうよ。このままじゃ6月がただの『梅雨で憂鬱なだけの月(ただし北海道は除く)』になっちゃうじゃないですか。と、6月生まれの私は強く思うわけです。何でも良い、休ませろ。


 さて、そんなこんなで夏休みに突入したわけです。

 今年は皆さんもご存じの通り、コ□ナコ□ナでえらいこっちゃですからね、昨年の夏休みには「来年あたり、北海道の実家に連れてってやるかな」なんて思ってたりしたんですけど、それも延期ですね。


 というわけで、いまからほんのりと工作どうすっかな、と頭を悩ませている私です。ここからは色々慎重にいきませんと、息子は見たものをすぐ「これ作りたい!」とか言い出しますからね。そのやる気だけは評価したい。


 早速先日危なかったんですよ。


 何か息子がですね、小さくなって2軍落ちした鉛筆達を並べて何やら作ってたんですよ。何作ってるの? って聞いたら、「ガイコツさんだよ」と。成る程、その小さい鉛筆は骨なのね。かしこーい。


 って感心して、その場は終わったんですけども、彼らが2階に(就寝時間)行った後、テーブルの上にですね、『ざいりょう』と書かれた紙が置いてあったんですね。


 お、何だ何だ、と手に取ってみますと――


・ワンタンメン用のしん

・トイレットペーパー用のしん12まい

・ダンボール

・ひも

・紙

・ハサミ

・黒色の円ぴつ、テープ

(原文ママ)


 何だこれ。

 一体何の材料なんだ、色々突っ込みどころはあるけど(円ぴつとか)、まず『ワンタンメン用のしん』っていうのが最高に謎だな、と首を傾げておりますと、旦那がですね「ああ、それはね」と教えてくれたのです。


旦那「それね、ガイコツさんの材料。今日、ノージーのひらめき工房で作ってたみたい」

宇部「『ワンタンメン用のしん』って何?」

旦那「それはね、ワンタンメンっていうか、発泡容器のことだよ、使い捨てのやつ」

宇部「ああ、はいはい」

旦那「それが頭になってね、こう、ペーパーの芯に紐を通して引っ張ると骨格標本みたいになる、っていう」

宇部「ノージーすげぇじゃん」

旦那「アイツすげぇのよ」


 そう、ノージーはすごいのです。昔っからガイコツが大好きな息子のハートをいともたやすく撃ち抜いてしまったのです。


 さて、困ったことになりました。もうおわかりですね。


 トイレットペーパーの芯、12個って何!?


 それ、ほぼ一袋じゃん?

 そんなすぐに用意出来るものだと思うなよ?!

 この夏休み中にどんだけ尻を拭かせる気だ?!


 とりあえず、努力だけはするけれども、ごめんな息子、さすがに12個はすぐに用意出来る量じゃないんだ。ウチ4人家族だからさ。



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