第491話 わかりあえそうもない

 よく言うじゃないですか。


「あなたの気持ち、よくわかるわ」とかそういうやつ。


 これってたぶん人生で誰しも一度は言ったことのあるセリフだと思うんですよ。でも、まったく同じ人間なんていないわけですから、100%理解出来てるかっていうと違うわけですよね。

 それでも言ってる側とすればですよ、「私も似たような経験してるからわかる」って場合もあるでしょうし、そんな経験はないけど想像出来るからセーフ、みたいなのもあったりするじゃないですか。


 まぁ、「アンタに何がわかるのよ!」って返り討ちにあうパターンもありますけどね。


 私も似たような経験をしている時にはよく言っちゃいますよ「わかるー」って。わかんない時はなるべく「ごめん、わかんないや」って正直に言いますけども。


 傾向として、女性は共感を求める生き物らしいので、男性よりこの言葉をよく使ってるんじゃないのかなぁって思うんですよね。私としてもそうやって乗ってもらえると嬉しいですし。

 そんで女同士の会話って比較的「わかるー」な内容が多い気がするんですよね。そんな特殊な話はしていない気がします。どこそこのタピオカが美味しいとか、ジャニーズの○○君が恰好良いとか。こんなの「わかるー」って言っときゃ良いやつですからね。


 さて、そんな「わかるー」を多用する女性のカテゴリに属する私でも、「これは全然わからないな」って思うやつがあるわけです。

 

 ロングヘアーの女性ね。

 このくそあっつい季節に髪を下ろしている人の気持ちが全然わからんのですよ。

 私もいま肩より少し長いくらいなんですけど、この時期に差し掛かりますと、もう絶対にお団子ヘアーになるわけです。頭のてっぺんとかじゃなくね、後頭部にですけど。頭のてっぺんのやつはアレ若い人のやつだから。サザエさんのフネさんみたいな感じといえば伝わりますかね。


 いや私もね? お団子じゃなくてポニーテール的なね? そういう感じで髪を垂らすこともありましたよ。もっと髪が長かった時(背中くらいまであった)、奇跡的にあんまり髪がうねうねしてない時とかね?


 そしたら、何か背中があっついんですわ。何これ。何でこんなに背中熱いんだ? カチカチ山か? ってね。なんてことはない、私の髪の毛の束なんですわ。たぶんもふもふの獣の尻尾的な暖かさがあるんだと思います。髪の量が多すぎるんですね。


 だからね、夏場に髪を下ろしたい女性の気持ち、一切わかりません。何を求めているのかさっぱりです。


 何で下ろす? 暑いだけじゃん? 可愛いの? それ可愛いからやってるの? 首の後ろとか汗でびっしゃびしゃにならないの? もしかしてここまで厚くなければレースカーテンみたいな感じで逆に涼しいとか? こちらは厚手のカーテンですけどね? いや、カーテンっつーかいっそフリースのブランケットだわ。


 あと特撮系もそうですし、普通のドラマとかでもそうなんですけど、刑事とかそういう感じの女性が長い髪をまとめていないのを見ると「こいつ真面目に仕事する気あんのかな」って気持ちになります。邪魔じゃないの? 私は邪魔です、100%。

 

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