第394話 作業妨害BGM

 昔、私がよくニコニコ動画を見ていた頃、『作業用BGM』なんてタグがあったわけです。まぁ、いまもあると思いますけど。

 それは動画投稿者さんが良い感じにまとめてくださった、例えばアニソンとか特撮ソング、懐かしのJ-popに洋楽等々の詰め合わせみたいなやつでして、私はそれをよく見ていた(聞いていた)わけです。


 良い感じのジャズやクラシックなんかもあるわけですけど、これがまた有名どころをきっちり押さえてくれてたりして、あーこれCMで使われてたやつー! とかってね、もうこれこのままCDにしてくれよ、なんて思ったりして。


 というわけで今回は、そんな作業用BGMにまつわるお話を、と思うわけです。どうでしょう、皆さんも作業中にBGMを流したりしません? テレビやラジオもそうですし、CDや動画サイトなんてのもあるかと思います。


 ちなみに独身時代、ルパン三世の何か良い感じのサントラをお掃除の時に流したら、それ以降お掃除ミュージックといえばルパンになってしまいまして、いまでもルパンのテーマが流れると「あっ、掃除しないと」と心がざわつく私です。

 何か、音楽ってそういうところがあるというか、思い出とセットになりがちなんですよね。私のルパンはお掃除とセットだ。


 だいたいこのエッセイを書いてる時というのは高確率で映画やら動画やらを流しておりまして、それをチラチラ見ながらぐだぐだ書いてるんですけど(なのでさすがに何度か見たことのあるやつ)、小説の場合は音楽になるわけです。映画とか見ちゃうと台詞回しとかに影響が出ますから。


 ただ最近ですね、歌詞があるやつを流すとついつい歌っちゃうな、ってことに気づきまして。気づくの遅すぎる。

 いや、ずーっと歌ってるわけじゃないんですよ。書きながら乗ってくると、ふんふーん♪って軽い鼻唄からスタートして、気づけば……、っていう感じなわけです。かといって、こりゃヤバイと止めると、何かさみしい。


 じゃああれだ、洋楽だ。歌詞知らないし。

 

 そうなるじゃないですか。

 私のパソコンのiTunesが唸るわけです。オラァ、洋楽どこだぁぁぁぁ!!!と。


 で、洋楽を流すわけですけど、結局鼻唄で乗り切っちゃうんですよ。音楽って国境を越えちゃう感じなんで、歌詞なんかなくたっていけるんですよ。ふんふふーん♪でイケるんですよ。


 イケちゃ駄目なんですよ。歌わないようにって選んだわけなんですから。もうね、こないだ新作書き上げた時、そんな感じでしたから。歌ってる場合じゃねぇんだよ、書けや自分! って。私の場合、ちょっとでも間を空けちゃうと駄目っぽいんですよ。すぐ書けなくなっちゃう。一気に駆け抜けないと完結させられないんですよ。

 

 そうなるともういっそ、英語だろうが日本語だろうがそもそもの歌詞がないやつでどうだ、みたいな話になるわけです。


 そう、クラシックですよ。

 もちろん中にはオペラとか合唱とかありますけど、それを避ければ良いわけですから。


 よっしゃあ頼むぜベルリオーズ(作曲者)! と思いつつ、流してみたんですが……。


 駄目だ。

 わかった。

 一番駄目なのはクラシックだ。


 いま私、ちょっと中腰になってキーボードから完全に手を離して指揮振ってる。指揮者の経験なんて文化祭のクラス合唱くらいしかない癖に、いっちょ前に元吹奏楽部の血が騒ぎまくってる!


 というわけで、執筆のお供にクラシックは駄目でした。指揮振りつつ、色んなパート口ずさんでるもの。はいここでシンバル! ってやっちゃってるもの。

 

 結局、どちらかといえば普通に歌うくらいがちょうど良いのかな、ということで大好きアーティストの曲を流すのに落ち着きました。一番体力が消耗しないといいますか。ええ。

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