第389話 ちゃんと読め

 というわけで、この『ちゃんと読まない』性格が災いしてこっぱずかしいミスをしでかしたわけなんですね。


 何って? あれですよあれ。最近スタートさせた新作ですよ。おいまた宣伝かよって思われました? いやいや、宣伝ではないんですけどね。ええ? そう見えちゃいましたぁ? タイトル伏せときますんで勘弁してくださいよぉ、っていうか、いやほんと宣伝じゃなくてですね。


 ここ最近ずーっと公募から遠ざかってまして、いや、カクヨムコンには参加しましたけど、あの、『○字以内で完結』ってやつですよ、これが全然ないな、って。もちろん短編とかのはばしっと『○字以内で完結』ではあるんですけど、そうじゃなくて、長編でね、長編で。何かこう、とにかくずーっと書き続けたくなっちゃうというか、その結果、15万字くらい軽く突破しちゃって、それなのにまだ完結してなくて、みたいな。いや、15万字越えが駄目とかじゃないんですよ。だらだら続くのが駄目だな、って。


 このままだと私、ずっとそんなの書き続けるんじゃないかな、ってことでですね。今年の目標として、『ばしっと完結する長編を書く』ってのがあったんですよ。だけど、目標というか締め切りというか、そういうのがないとダレちゃうので、何かしらの公募に出そう、出来ればカクヨムから応募出来たら良いなぁ、なんて思って、何らかの公募に出すのを目標に書き始めたのです。実はこの時書いていたのは、そのいまの新作のやつではなく、別のやつだったんですけど(ちなみにそいつはいまのところ絶賛放置中)。


 で。それと並行して、Twitterでタグを募集する、という面白い自主企画に参加して短編を書いてですね、おっ、こっちの方が何か良い感じだぞ、よっしゃこっちで長編書いてやれ、となって現在に至るわけです。


 そんで、まぁ書き上がったから、兼ねてから目をつけていたビーズログに応募した――というわけなんですけど、それの募集要項をちゃんと読んでなかった、という話に繋がるわけでして。


『和風・中華・西洋など、異世界を舞台としたファンタジー小説を募集します。

どのような作風でも、ビーズログ文庫読者に向けて書かれた物語であれば何でもOK。』


 って書かれてたんですけど、私、もう完全に2行目から読んでましたね。うおおおお、恥ずかしい!! やらかしたぁ!! というわけで、急いで他のを探して滑り込ませたわけです。いやぁ、変な汗かいた。そんで今年の目標もう達成しちゃった。


 

 いやぁ、しかしまだまだ流行ってるんですね、異世界ファンタジー。

 そんで、ふと思ったわけです。


 西洋風のファンタジーはわかる。めっちゃわかる。何なら自分も書いてるし。

 中華風のファンタジーのもわかる。めっちゃわかる。綾束さんので読んでる。

 

 ……じゃあ和風のファンタジーってなんぞ、と。


 和風のファンタジーというのがいまいちイメージ出来なくてですね。和風といっても、舞台が現代の日本のファンタジーではないんでしょうね、きっと。とすると現代ではなく、過去? でも、ファンタジーであるからには、徳川家康とか平将門とかは出てこないのかな? でも、安倍晴明ならめちゃくちゃ出てきそう。ってことは、『陰陽師』ってあれ、和風ファンタジーか!! 成る程、陰陽師ね、オッケーオッケー。それならわかる!! ということはやっぱり時代は平安になるのでしょうか。


 ああでも、異世界ファンタジーって言ってるんだから、やっぱり転生要素も必要なのかな?


 江戸時代の町娘『お松』が、ひょんなことから切り捨て御免に遭い、平安の世界に転生して、その意気な江戸っ子のウィットで斬新な歌を詠み、帝から溺愛されてウッハウハ――、とかこれもうわけわかんないですね。ファンタジー要素をタイムスリップに一任しちゃったし。

 うん、でも和風ファンタジーで転生要素入れようと思ったらやっぱり『切り捨て御免転生』になるのではないかと思うんですよ。ズバッと袈裟懸けで。トラックに変わる何か、ということで飛脚とぶつかって――っていうのも考えてみたんですけど、人と人がぶつかったら、中身が入れ替わるやつしか浮かばなくて。


 で、ここまで考えてわかったのはですね、和風ファンタジー、私には無理だ、ってことでした。

 あと、募集要項くらいちゃんと読め。

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