第387話 ドキ――――――ッ!!!!

 夫婦のね、会話の話をしたいなって思うわけです。いま「勝手にしろ」って声が聞こえた気がしますけども。ええ、勝手に語らせていただきますけど。


 子持ち夫婦の会話といえば、子どものことが大半だ、みたいなのあるじゃないですか。もちろん宇部家でも、子どもの話はします。


 ウチはどちらかといえば、送り迎えなどなどの面で旦那の方が子ども達と関わる時間が多く、旦那からは私が見れない当校登園時のお話であるとか、日曜日(私は仕事)の様子なんかを聞き、私は仕事が休みの日の様子(娘も休ませたり、息子を迎えにいったりする)を話したりするわけです。


 しかし、我々夫婦、子どもネタ以外でも、仕事の愚痴はもちろんのこと、最近ヒットしている漫画のこと、私が寝た後に見た深夜番組のことなどなど、色々話すことがありまして、常にどちらかが何かをしゃべっている状態だったりするのです。


 さて、先日のこと。


「そういや、さぁ」


 旦那が私をあだ名で呼ぶ時は大抵子ども以外の話題です。


「おならの音を完全に消す裏技って知ってる?」


 何の脈絡もなく、いきなりとんでもない話題を振ってきました。ごめんなさいね、こんな爽やかな早朝に(※投稿時間5時6分)。


 ただですね、残念ながら私も大して上品なマダムではないものですから、それなりに汚い話でも全然対応出来るといいますか、むしろ小学生男子ばりに食いつけるわけです。


「とりあえず、お尻の*をめいっぱい広げると音はしないって聞いたことがある」


 そう、これくらいの返答は出来るわけです。ちなみにこの会話、夕飯の仕度をしている時のやつです。

 だって、何かで読んだか聞いたかしたんですもん。おならというのは、お尻の*部分が震えて鳴るので、そこが震えないようにすれば良い、みたいなね。


 そしたらですね、旦那も成る程なぁ、と言いつつも、「でもそれとは違うんだよね」と言うわけですよ。

 何だ何だ。あの方法以外にもあるのか。何をどうすればおならをサイレントモードに出来るんだ。これは恐らく紳士淑女の皆々様はぜひとも押さえておきたいテクニックだと思うんですよ。紳士だろうが淑女だろうが、出るものは出ちゃいますから。

 え? 臭いの問題? まぁそこはすっとぼければ良いですって(良くない)。


 するとですね、旦那はこう言うわけです。


「丸めたティッシュなどを*に押し付ける」


 何言ってんのこの人。

 そんなことしたら出るものも出ないでしょうが。


 瞬時にそう思ったわけですけども、旦那がそう言うのです。誰よりも信頼している人がそう言うのですから、人間、*に丸めたティッシュを押し当てても、出る時は出るんでしょう。


 とまぁそんな話をしてですね。

 ちなみにこの情報、どこから得たものなんだと尋ねてみたところ、「え? 『アフロ田中』だけど?」という答えが返ってきました。さすがは旦那。知識の80%が漫画の男。なぜいきなりこんな話を振ったのかはわかりませんが、最近読み返したのか、それとも連載中のやつなのか。私はこの『アフロ田中シリーズ』を読んだことがないのでわかりませんけども、まぁとにかくそんな会話をしたわけですね。


 ああ、おかしいなぁもう、とさんざん笑ってですね、ふぅ、と一息ついたタイミングで旦那が言うわけですね。


「これ、日記に書いたら良いよ」って。


 え? 日記? いや、確かに私は毎日日記を書いている(3年分書けるやつ)けれども。ちょっと待って。普段そんなことは書いてないっていうか、むしろそういうのを書くのはこのエッセイの方で――……


 ドキ――――――ッ!!!!


 も、もももももしかしてバレてる?! これバレてる?! もしかして『日記』というのはこの『エッセイ』を遠回しに……?!


 ってね、ドキドキしたわけなんですが、いや、だとしてもここで自らバラすわけにはいかない。私から言わなければまだぎりぎりセーフというか。まだ旦那がガチで日記の方で言っている可能性もあるわけだし……。


 とりあえず、「あははー、そうだねー、書く書くー(冷や汗)」と返して本当に日記に書きました。


 そんで、もちろんこっちにも書きました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る