第360話 OK牧場
先日、テレビのリモコンをぽちぽちしてBSの番組欄をチェックしていた旦那がですね「おっ」って言うわけです。BSってチャンネルたくさんあって良いですね。
「何か面白そうな番組でもあった? セガール祭?」
そう尋ねますと、「『OK牧場』やってる!」って半ば興奮気味に言うわけです。
『OK牧場』この言葉で私が連想することといえばひとつなわけです。ガッツ石松さんただ一人。そう思いません? なになに? ガッツ石松さんの冠番組でもあるのかな? そんなことを思っていたらですね、もう案の定というか、ハハーンやっぱりこいつ知らねえな、ってバレちゃうわけですよ。
旦那「もしかして、『OK牧場』ってガッツ石松の持ちネタのしか知らない?」
宇部「違うの?!」
旦那「違うよ、むしろこっちが元ネタだからね?」
宇部「嘘!!」
旦那「知らない? 『ワイアット・アープ』とか」
宇部「ワイア――……何て?」
というわけで、恥ずかしながら私、宇部松清、アラフォーにしてそれを知ったわけです。
どうやら『OK牧場』っていうのはこの『OK牧場の決斗』って映画から来ているらしいのです。西部劇ですよ、西部劇。男性はみんなカウボーイハットをかぶってて、女性は何か素敵なドレスをお召しになっているわけです。で、私は西部劇って全く通ってないもんですから、漫画とかアニメの中で見たことはあるけど、へぇー、こういう感じなんだー、ってね。ストーリーとか中途半端なところからなので全然わからないんですけど、雰囲気だけ味わうっていうか。もうその『ワイアット・アープ』とやらも『ワイヤーロープアクション』とかそういう技法のアレかなとか思ってましたから。
そしたらですね、旦那が色々補足してくれるんですよ。私の知らないお約束的展開とかね。そうそう、こうやって野宿するんだよねぇ、とか。すると、追っ手的なやつがその寝込みを襲うわけです。ぶっちゃけ夜だし、どっちが悪いやつなのかも全然わからねぇっていうか、そもそもいま寝てる方のやつも良いやつ側の人間なのか悪役なのかもわからないですけど(どうやらそっちが良いやつ側のようでした)。でもどうやら狸寝入りというのか、ちゃんと撃たれる寸前で起きてパンパンって返り討ちにするわけですよ。ほほう、成る程、こういう展開なのね、って。
で、ふと思ったんですよ。
旦那、ずいぶん詳しいな、と。
いや、きっとガチの方からすればそうでもないレベルなんでしょうけど、私からすれば、もうほらその『ワイアット・アープ』というのを知ってるだけでも西部劇物知り博士の称号を与えたくなるわけです。
もしかして、男子ってみんな西部劇通るのかな? なんて思うわけです。
宇部「もしかしてさ、男子ってみんな西部劇通るの?」
旦那「いや、どうだろ」
宇部「でもあれだよね、ロッキーとジャッキー映画は男子全員通るよね」
旦那「通る通る、ロッキーとジャッキーは通る」
西部劇のことはよくわかりませんが、ロッキーとジャッキー映画は通りますよね、男子の皆さん。
ええもちろん私の勝手な思い込みですけどね。
女子? 女子が通る映画はですねぇ……ええと……なんでしょう。
もうね、女子の頃によく見た映画って、『幽幻道士』しか出てこないわけです。テンテンちゃんがめちゃくちゃ可愛かったなぁって記憶しかないわけです。
……と、通りますよね? キョンシーものって。
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