第295話 昭和の罵倒
そうそう、またしてもノンタンのお話なんですよ。
ノンタンって数話前でも少々述べた通り、まぁ昔からある絵本でして、私も小さい頃に読んでたなぁって。つまり、それくらい昔からあるやつなんですね。
で、何が言いたいかっていうと、もう昭和なんですよ。昭和どまんなか。
で、そのDVD『ノンタンがんばるもん』なんですけど、最後にノンタンのお誕生日のお話が入ってて。あっ、またしてもネタバレを含みます。お気をつけて!
さてさて。
ノンタンのお友達がノンタンを驚かせようと彼に内緒でパーティーの準備をするわけですね。弟(だったかな?)のタータンすらも結託して、お家の飾り付けなどをするわけです。内緒でクッキーなんかも焼いちゃいます。君達全員毛だらけの生き物だけど大丈夫? 毛とか入っちゃわない? 異物混入しない?
しかし、陰でこそこそやられちゃあノンタンも気になっちゃうわけです。あの手この手でその様子を覗こうとするわけですが、徹底的に阻まれてしまいます。
そこでノンタンはぶちギレるわけですね。
自分のためにサプライズパーティーを企画してくれた友人達に悪態をついてお山の方へ走って逃げるのです。弟も荷担していたのですが、その中にタータンの名はありませんでした。さすがはお兄ちゃん。
その悪態部分がこちら↓
くまさんのどてかぼちゃ
ぶたさんのとうへんぼく
たぬきさんのおたんこなす
うさぎさんのへちゃむくれ
……平成キッズに伝わる? これ。
いや大人になったいまでも正直よくわからんのです。調べてみるとちゃんと意味はあるようで、なかなかの罵倒ではあるんですが。
何かね、どてかぼちゃは役立たず的な意味で、おたんこなすに至っては下ネタのようです。
たぶん当時の子ども達は意味もわからず語感だけで使ってたと思うんですよね。何かほら……どてかぼちゃって、どてっとして鈍くさそうな感じだし、へちゃむくれは、へちゃっとしてそうですしね。
そこから派生してなのか、ウチのダディなんかは叱る(ややふざけつつ)時、「このかぼちゃ頭!」って言ってましたからね。かぼちゃって中身ぎっしり詰まってるから、むしろ良いことなんじゃない? って思いましたけど。ピーマン頭の方が良いんじゃないかな。ほら、頭空っぽ的な感じで。
あとはそうそう、昭和的な罵倒といえばアレですよね。
「お前の母ちゃんでべそ」
これね。
これ、言われると嫌なんですかね。
私としては自分の母ちゃんのへその形状とか正直どうでも良かったんですけど。母ちゃんが傷つくだけですよね。言われた方、ノーダメージ。
……と思ってたんですけどね。
ほら、私、『母』じゃないですか。二児の。それも二児のね。
ということは、「お前の母ちゃんでべそ」部分の「母ちゃん」に該当しちゃうんですよ。今度は私がダメージを受ける番。
しかも、息子は、それはそれはもう立派なでべそを有しているわけです。己の身体に宿しているわけ。でべそを。ホワイトタピオカみたいなやつを。ホワイトタピオカなんて見たことねぇけど。
だから息子の場合はというと、「お前の母ちゃんでべそ」と言われたら、「違うよ、でべそなのは僕だよ!」と言い返す感じになるわけですね。
そしたらほら、言った方も、直接的にではなく、「お前の母ちゃん」というワンクッション挟んで貶めてやろうとしてたのに出鼻くじかれますよね。
さすがに「お前でべそ!」って言うのはまずいなって気持ちもあったかもしれません。身体的特徴でからかうのは良くないことですから。いや、母ちゃんは良いのかよ。
まぁでもいまの時代、でべそはでべそでピアス空けたりも出来ますしね。へそにごっついピアス空けてる母ちゃんに向かって、you達おんなじこと言える? ってね。
もし息子が自身のでべそを悲観してピアス空けたいと(ある程度の年齢になってから)言ったらどうしようかな。めちゃくちゃ痛いかもしれないけど、それでも良いなら頑張れ、ですかね。
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