第206話 いつ覚えたの?!

 旬のものを旬の時にいただくって良いですよね。


 何かこう、わくわくするじゃないですか。あぁそろそろ○○の時期だね、みたいな会話とかも何か趣があるっていうんですか、気分は清少納言。はー、いとおかしいとおかしってなもんですよ。清少納言に謝れ。


 野菜然り、果物然り、あとは魚介ですかね。まぁ、私は魚介が好きではないのでそこはまるっとスルーしますけど、サンマくらいはね、食べますとも。


 とにかくそんな『季節を感じる食べ物』って良いなぁって。こないだのお鍋の話とちょっと被っちゃうような気がしますが。


 マックですよ、マック。マクドナルドですよ。ここもほら、季節によって、やれ月見バーガーがグラコロだ、なんてね、出すじゃないですか。そういうのもね、季節を感じて大好きなんですよ。旦那ともね、そろそろ月見の季節じゃない? なんて話して、じゃあいつ食べに行こうか、ってね。


 で、それと双璧を成している(私の中で)のがミスドです。ミスタードーナツ。これ、そろそろ『ミスター』部分が差別的だとか言われるんじゃないかってハラハラしてるんですけど。それはまぁ良いです。ミスドが駄目ならミスチルはどうなる。それもまぁ良いです。じゃあ書くなよ。


 さてミスド、実家の方にはなくてですね、親戚のおじさんが来る時、あのなっがい箱2つくらいごっそりお土産に買ってきてくれるんですよ。そのなっがい箱見て、わぁーってテンション上がったりするんですけど(田舎者)、わぁー、って箱を開けたらシナモンの香りがわぁーって。襲いかかってきましたよね。幼き日の私に。


 それがショックで、しばらくミスドが嫌いでしたね。もう全部に入ってると思って。たぶんシナモン入りのなんてその中の数個だったと思うんですけど、完全に乗っ取られてましたから。テロだ。シナモンテロだ。


 そんなオールシナモン疑惑で遠ざかっていたミスドですが、どうやらそうではないらしいとわかり、実に15年くらいの時を経て和解したわけなんですけど。


 ハロウィンということでですね、ジャックオランタンとかそんな感じの可愛いドーナツがこの時期にね、出るわけです。これもね、ある意味旬のものですから。そりゃいただくっきゃない。


 仕事が終わって家族でミスドに行きましてね、どれにするー? って選んでおりますと、息子が言うわけです。


「僕、この『チョコ・ジャック仮面(ジャックオランタンの形のドーナツに黒いチョコとイチゴのチョコ)』がいい!」


 ナイスチョイス。ナイスチョイスだ息子。じゃあママはその隣の『ホワイト・ジャック魔女(ジャックオランタンの形のドーナツにホワイトチョコとイチゴのチョコ)』にするわね。娘ちゃんは? ちっちゃい丸いやつ? 娘ちゃんにはドーナツちょっと大きいもんね、うん、それもナイスチョイス! 己の力量を弁えてる! え? 娘ちゃんのまんまるほっぺみたいだから? ザッツライト! ザッツライトよ娘ちゃん! あとでそのほっぺむちむちさせて!


 で、はたと気付くわけです。


 いま息子、さらっと『仮面』って読んだな、って。まだ1年生なのに。ふりがなも振ってないのに。

 おいおい天才かよ。天才かお前は。末は博士か大臣か。それかもしくはジュノンボーイか。あるいは博士の肩書をもつジュノンボーイ……? ジュノンボーイから離れろ。

 

 って親馬鹿丸出しで感動してましたけど、よくよく考えたら『仮面』って『仮面ライダー』で腐るほど見てる漢字でしたわ。むしろ読めない方がどうかしてるレベル。


 子どもって何かさらっと漢字覚えてくるから焦りますよね。

 ちなみに、息子のいつの間にか読めるようになってた漢字はその他に、


『近日公開』

『逆襲』

『~戦隊』


 などがあります。


 余談ですが、とうとう娘がボンジョビを口ずさみ始めました。『Have A Nice Day』です。嘘臭いけどそれっぽい感じの歌詞で歌ってくれました。『イッツマイライフ』じゃねぇのかい。意外と色々聞いている模様です。


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