第193話 帰ってきたあいつ

 なんてタイトルをつけたら、「えっ、拓哉帰ってきたの?」ってざわつくかな? と思いつつ。

 

 安心してください!

 拓哉は帰ってきてません!!


 いや、ウルトラマンの話がしたくて。ウルトラマンの話をどうしてもしたくて。


 ウルトラマンの話で『帰ってきた』とくれば、もう『帰ってきたウルトラマン』しかありませんよ。


 いや、これ、ずーっと疑問だったんですよ。


 って、何? って。


 帰ってきたも何も、別個体じゃん? マンとジャック(帰ってきた方)って別のウルトラ戦士じゃん?


 いや、わかるんですよ、いまなら。

 これ、ウルトラマンが地球に帰ってきたんじゃなくて、ウルトラマン(という番組)がお茶の間に帰ってきましたよ、ってことなんでしょ、って。カムバックってことでしょ、って。


 だとしてもですよ。


 皆さん思い出してくださいよ。


 ウルトラマンの次に放送したのは『ウルトラセブン』なんですよ。次に放送したのが『帰ってきたウルトラマン』ならわかりますよ。あの大人も子どもも興奮した光の戦士が帰ってきましたよって。


 いや、セブンは?!


 セブンじゃ駄目だった?

 光の戦士なんだから、セブンだって十分『帰ってきた』と胸を張って良いでしょうに。


 伊達や酔狂で来てんじゃないのよ、地球に。守りに来てるんですよ、身体を張ってね!


 そんな光の戦士に対してですよ、お前は初代とは似ても似つかねぇから『帰ってきた』とは言わねぇから、ってアナタ、地球を守ってもらってこの扱いですよ。こんな恩知らず共、いっそ滅ぼせセブン!


 ジャック(帰ってきた方)もジャックですよ。帰ってきた帰ってきたってちやほやされてないでね、反論しなさいよアナタも!


兄貴マン(義兄弟だからね)じゃなくて俺を見て!」って。


 ていうか、『マン』っていうのもどうかと思うよ、私は。『マン』でしょ? 名前っぽく呼んでるけど。


 しかし、あの世界の地球人は、セブンが去った後に現れたウルトラマンを見てやっぱり「あの時のウルトラマンが帰ってきたんだ!」って思ったんでしょうか。


 そりゃあね、よくよく見たらボディのデザインは微妙に違いますよ。間違い探し(難易度 ★★☆☆☆)みたいな感じですけど。

 でもそれはテレビで全身を見るからわかる話であってね、地上から見上げている人間からすれば、そんな違いわかりませんよ。


 MAT(Monster Attack Team)のマットアロー(戦闘機)が空からびゅーんって見てね、それで「あれ? 何か模様違わね? ちょ、誰か先代のウルトラマンの資料持ってない?」って写真なり何なりを見比べてやっとわかる感じですよ。

 

 だってほら、よく欧米人ってアジア人の顔の見分けがつかないって言うじゃないですか。私もね、ちょっと気を抜くと洋画の俳優さん誰が誰かわからなくなりますもん。あれ? お前さっき悪い感じのやつだったじゃん? って。


 だから、ちょっと胸にラインが入ってるとかそんな微妙な違いなんて普通わかりませんって。しかも一回全然違うタイプのやつ(セブン)挟んでるからね?

 

 ……ってもちろんその辺は私の妄想な訳ですけど、そんな紛らわしいタイトルつけたらこんな妄想するやつの一人や二人現れると思うんですよね。


 ていうかね、『ジャック』ってさらっと言いましたけど、これ後付けなんですよ。当時はウルトラマンウルトラマン言ってましたからね。だってほら、帰ってきてると思ってますから。でも後にね、円谷のお偉いさん(?)がね、名前つけたんですよ。ジャックって。


 だったら初代マンにも何かつけてやれよ!



 と、こんな話で8月終了。9月もよろしくお願い致します。


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