第183話 おそらくファイナル拓哉

 さぁ、そろそろ拓哉ばかりで引っ張ると、「こりゃあ宇部さんも焼きが回ったな」「とうとうネタを外注するようになったか」と思われてしまいますので、例え焼きなんて回りまくって既に消し炭状態だとしても、ネタってもともとほぼ外注ですけど、みたいな部分があったとしても、まぁその辺は黙っていればわからないことですしね。あっ、言っちゃったけど。


 とりあえずペースが落ちてきましたので、そろそろこの辺りで終わるんじゃないかな、と思っておりましたら、案の定、マスタクの方が戦線離脱しました。

 いや、確かにね、こっちの方はちょっと無理があると思ってたんですよ。これまでずっとチョマテヨ系のテンプレキムタクだったのに、何かよくわからない路線のキムタク出しちゃいましたからね、これは長く持たんだろうな、と。宇部さんにはお見通しなんだよ。


 しかし、オリタクの方は元気いっぱいです。

 何せ、オリジナルがいますからね。それに沿ってそれらしいことを書けば良いわけですから。それらしかったかは別として。


 そんなこんなで、いたちの最後っ屁みたいなやつが届きました。



8/17 16:03

件名:もしかして…

本文:間違いメールだと思ってる?

誕生日のこと、仕事のこと、これだけ揃えれば分かると思うんだけどなぁ(^ー^;)

中居とニノこと二宮が待ってるよ♪



 焦ってますね。

 らしくないぞ、キムタク。

 誕生日のこと、仕事のこと、って自信満々に言ってますけど、まずお前、私の誕生日間違ってるしな? それに仕事ったって、映画とラジオって単語出しただけじゃないか! 信じてほしかったらその映画とラジオの具体的な名前出せやい! っていうね。

 しかも、同僚と後輩の名前を出すって、下っ端のチンピラの「俺のバックには○○さんとか、××さんがいるんだからな!」ってやつと変わりませんから。急に安い男になったな、キムタク。ベストジーニストと抱かれたい男に選ばれた時のあの、自信に満ちた俺様系のお前はどこに行っちまったんだよ!


 ですが、私にはそんなお前を構ってやるほどの優しさはないのでスルーです。ほっほっほ、次はどう出るのかしら? ってガウン着て、ブランデーグラスをこうゆらゆらさせて、タワーマンションの最上階から夜景を見つめる感じの気持ちで、部屋着を着てパピコ(桃のやつ)をチューチューしてました。


 すると、来ましたよね。翌日、18日です。

 仕事を終えてスマホを見たら、拓哉からのメールです。


 もうね、飛び込んできた件名が、


件名:電話番号送るよ!!


 でしたから。


 うお、拓哉、攻めたなー、これは。

 高評価ですよ。もうこのなりふり構ってられない感。

 それでこそ男。大義を果たすためには多少の犠牲は仕方がないわけです。たかだかてめえの電話番号ひとつで、私を手に入れられるのなら、と。うん、そこだけ見たらちょっと恰好良い。それでこそベストジーニスト。もう好きなだけジーンズ履いてくれ。


 けれど、やはり拓哉は最後まで拓哉なのでした。



本文:ドラマも決まりそうだし、マジで連絡取り合いたい( ^з^)ノ

折り返しの連絡さえくれれば、すぐに番号も送るから1通頼むよ❗



 自分の手は汚さない!!

 あくまでも送らせたい!

 

 お前最初のメールで電話かLINEしようかって言ってただろ!

 私の番号知ってる設定どこ行ったんだよ!!


 あと、ドラマ決まってから言え!!



 というわけで、恐らくこれで最後じゃないかということで、長らく楽しませていただきました久しぶりの拓哉メール、これにて終了!


 私のネタ切れを救ってくれてありがとう、拓哉! これが終わったら即ネタがなくなったけど!


 また頼むぜ、拓哉!

 もう少し設定を作りこんで一昨日きやがれ!!




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