応援コメント

第十六譚 だから季節は《殺》される」への応援コメント

  • 「人形のように精緻なる美貌」から始まるクワイヤの描写がとてもきれいでした。こんな表現を僕もしてみたいです。「壊れ物の白磁」という言葉のチョイス、絶妙だと思います。白磁のような、だとよくある表現で味わってもらえないし、「壊れ物」という言葉に儚い美しさが漂います。

    作者からの返信

    刈田狼藉さん
    ここまで読み進めていただき、ほんとうにありがとうございます。
    壊れ物、という言葉が何故か好きです。壊れやすいもの、……あるいはすでに何処か壊れているもの。壊れている、というもばらばらになっているのではなく、琥珀のなかのひび割れ……グリッターのようなきらきらと輝く瑕を想像します。クワイヤもまた美しく、高貴でありながらも壊れものの季節です。そうして、セツもまた。

    編集済
  • セツさんの故郷が季節殺しに遭っていたとは。だからあんなに苦しそうだったんですね。少しずつ謎が解かれていって面白いです。

    作者からの返信

    詩一さん、ありがとうございます。
    情報開示の順番とタイミングが……ほんとうに難しくって。毎度のことながら頭をかかえていますので、そのように仰っていただけると非常に嬉しく有り難いです。

  • 季節が生き物であるという話に深く興味を惹かれました。
    そしてその直後に、クワイヤさんがその「季節」であるという驚きの事実。どこか人間離れしたものを感じていましたし、まるで雪の化身のようだとも思ったことはあったのですが……。
    ここで描写されているクワイヤさんの姿もすごく美しいですね。美しいのに、暖炉の前に寝そべって踵をぱたっとさせるようなところは子供っぽくて愛くるしくて、本当に魅力的だと思います。
    そんなクワイヤさんを愛するセツの姿がとても好きです。セツの口調が変わるとドキッとします。

    セツの故郷の、四季のほかにもう一つあった季節が気になりました。
    そして、この地の春はなぜ殺されてしまったのでしょうね……。

    作者からの返信

    ありがとうございます。
    わたしは《美しいものは悲しい》というのを、あらゆる小説の基にしている
    節がありまして、この小説における季節がまさにそれです。それに加えて、昔から青年と幼い娘の組みあわせが好きすぎて……松宮さんの小説にもいつもひそかに、きゅんきゅんしているのです。
    謎が謎を呼ぶ幻想譚……興味深く追っていただき、ほんとうに有難いです。こうしたなぞかけ、というか、伏線を散りばめるのが実は得意ではないので、そうやって拾いあげて、気にかけていただけると嬉しいです

  • コツコツ読ませていただいております藤咲です。生魑も凄かったですが、このお話もとても面白いです!季節が殺されるという発想にぞくぞくします。季節殺しとはなんなのか、とても気になります!!

    作者からの返信

    暖かいお言葉をお寄せ頂きまして、真に有り難うございます。
    季節殺しは思い入れのある小説ですので、落選後もこうして読んでくださる御方がいらっしゃることに感謝致しております。
    季節を殺す。それがどのようなことなのか。何故季節を殺すに至ったのか。
    どうかどうか、紐解いてみてくださいませ。