第123話旅へ
俺はこの世界、いや、生きてきてここまで穏やかな日々を過ごした事はない。だが、だからこそ、俺はこの状況に浸るわけには行かない。
ここは現在未開の地だ。あくまで現在だ。いずれ未開じゃなくなるだろう。どうするか・力を得る、知識を得る。物資を得る。必要な物ばかりだ。
ならば、危険であろうと世界を見て回るべきだ。国力を、技術力を確かめ必要とあらば削り、奪う事だってやるだろう。
転移符の扱いは覚えた。あの魔術下での鍛錬だけをやっていた訳ではない。今なら札を作る事すら可能だ。
ついでに家を買おう。転移符を使うもう一つの拠点用に。借金返済の過程でどうしても戻ってくる必要がある。その時旅先に転移符を設置する事になるだろう。あの島と繋いだ状態での転移など以っての他だ。
同じ理由で仲間の拠点と繋ぐのも却下だ。利用される事等まず、あり得ないが念は入れるべきであろう。
前回と同じように家を即金で買うと「これからもよろしくお願いします」と笑顔で話は進んだ。最早金がいくらあるか等数えてはいない。
ポーションの純利益の半分を返済、半分が俺の元にくる。受け取る時は数えるが、その後は空間庫にすぐ放り込むので仕方ない。
ルイにも話は通した。行くとしようか、今回は山を越えるルート、北へ進んでみようと思う。
そうそう、今から行く山だが、ここを越えようとする人間はいないらしい。何故なら、ドラゴンの山とも言われる場所だからだ。
何故そんな危険な所へ行くか?試したいことがあるのだよ。
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