勇者の修行
村から出て、数日後、旅は順調に進む、僕もスライム相手なら難なく倒せるようになっていた・・・それ以外の魔物は他の人に手伝ってだけど・・・
前より動きはましになっていた・・・そう思っていた・・・
荒野を歩いていると、4足歩行の巨大な獣がこちらに向かって走って来た・・・高さだけで2m、横を入れたらどれだけ大きいのか解らない位だ・・・
僕は剣を構える・・・
「勇者はここで待っていろ!!」
そう、ルザーが言う・・えっ?
そうこうしている内にルザーが、巨大な魔物を受け止める・・・
「ゴーゴー!戦士!!」
こんな時まで!あいつ!!・・あっ
獣のしっぽがダールに向かう・・・
「あぶな・・・」
しかし、それを軽々とかわすダール・・・よく見ると、ダールが敵を引き付けているように動いている・・・
ルウェールが回復、ルザーとジュルが攻撃し、ダールが敵を引き付ける・・・そして、僕は・・・・
気付いたら、魔物は倒されていた・・・
「ふん!ふん!!」
僕は夕食を食べた後、剣を振っている・・・本来、日中帯の魔物退治であっちこっち体が痛いがそんな事を言ってられない・・・自分が一番弱いのだから・・・
「何やってる?勇者?」
そんな中、声をかけてくる人が居た・・・ダールだ・・・僕は無視をして剣を振る・・・すると、何を考えたのか・・・何時もの様に、腰に手を当て・・・
「フレーフレーゆ・う・し・ゃ!!」
「ガー!!」
剣をダールに振るう・・・こいつはいつもいつも・・・
「・・・それじゃ、駄目だ・・・」
気付いたら、転がされていた・・・えっ・・・
「重心の位置、足の運び、剣の振り方、全部だめだ・・・」
何時もの様におちゃらけていう言葉ではなく、真剣な言葉でダールが言う・・・
「・・・だったら・・・だったらどうしたら・・・」
涙ぐみながら僕はそう言う・・・僕はそんな事を知らないんだから・・・
「とりあえず立ってみろ・・」
「えっ?」
「?やり方を知りたいんじゃないのか?」
その言葉に唖然とする・・・えっこいつ何いきなり真面目キャラになっているの?と・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・解った・・・ものすごく理不尽を感じるけど・・・・・」
とにかく立ってみる・・・
「こことここ・・・後、この辺を直して・・・ああ、崩れているぞ・・・そうそう・・・」
それから十分かけて基本姿勢を教えてもらった・・・
「よし!それで、1時間!!」
「えっ?!」
「基本だからな!!きちんとやらないと!!!」
まじで言っているの・・・今すぐにもこの体勢崩れそうなのに・・・
「フレーフレーゆ・う・・・・」
「それ辞めろって言ってるだろう!!」
俺は体勢とか関係なしに切りかかった・・・・何なんだ、こいつは・・・・
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